卵子凍結を選択する理由

ここでは、現代において卵子凍結を選択する人が増えている理由を解説します。今の自分に「卵子凍結が必要なのか?」と悩んでいる方もぜひ一度ご覧ください◎
病気の治療などを理由に選択【医学的適用】
医学的適応とは、病気の治療など、医学的な理由によって「将来妊娠できる可能性が下がる」と判断を受け、卵子凍結が必要とされるケースのことを言います。その代表的な例として挙げられるのがガンの治療です。
と言いますのも、悪性腫瘍に対する化学療法や放射線治療は卵子に深刻なダメージを与える可能性があります。このような場合、治療前に卵子凍結を行うことで、将来的な妊娠の可能性を守ることができます。
病気の治療が無事に終了し、妊娠を希望するタイミングが訪れた際には凍結保存していた卵子を解凍し、顕微授精によって受精させた胚を用いて胚移植をすることで妊娠に至ることが可能です。
仕事や介護などを理由に選択【社会的適応】
社会的適応とは、妊娠や出産を望む時期が社会的背景によって遅れる可能性がある場合に、卵子凍結が必要だと判断されるケースを指します。近年日本では女性の社会進出が進み、多くの女性が20代~30代にキャリアを築く大切な時期を迎えています。
一方で、妊娠・出産の適齢期とされるこの年代に出産の機会を持てず、結果的に高齢での妊娠を目指さざるを得ないケースも増えています。しかし、女性は年齢が上がるとともに卵巣の機能が徐々に衰え、妊娠に必要な卵子の数や質が低下していくことが知られています。
こうした背景からも妊娠できる可能性が高い若いうちに卵子凍結を行うことで、将来の妊娠に備えることができるように。キャリアも結婚も子どもも諦めたくないと考える女性にとって、卵子凍結は自分の夢を叶えるための選択肢になります。
卵子凍結に適している人

近年注目される機会が増えた卵子凍結。では、どんな方に卵子凍結が適しているのでしょうか?その一例をご紹介します。
●将来の出産に向けて若い卵子を残しておきたい方
●将来のパートナーに向けた備えをしておきたい方
このように、さまざまな事情から今すぐに妊娠・出産は考えられないものの、将来的には「子どもを持ちたい」と考える全ての女性に卵子凍結が適しています。
ただし、卵子凍結はあくまで将来のための備えにすぎません。「卵子凍結をすれば必ず妊娠できる」という保証があるわけではないため、その点には注意が必要です。
卵子凍結の流れと気になる妊娠率とは?