卵子凍結のリスクとは?

医学的に安全性と高い治療法だと言われている卵子凍結。ですが、次のようなリスクもあるので注意が必要です。
排卵誘発による副作用
排卵誘発を行う際に、卵巣過剰刺激症候群と呼ばれる症状が出ることがあります。特にこの症状は卵胞に育った卵子の数が多ければ多いほど、副作用のリスクが高まります。
卵子凍結の治療後に、お腹の張りや下腹部痛、嘔吐、息苦しさなどの症状が出た場合は、卵巣過剰刺激症候群が疑われます。無理をせずに、治療を受けたクリニックに相談するようにしましょう。
採卵に伴う合併症
極希にではあるものの、採卵に伴う合併症として出血や感染症のリスクも考えられます。
卵子凍結後のごく少量の出血であれば、そこまで気にする必要はありません。たとえ少量であっても出血が続くケースや大量に出血した際には、必ず医師に相談するようにしましょう。
妊娠・出産に至らないケースもある
将来、妊娠を希望した際に凍結した卵子を解凍しても、卵子がうまく回収できなかったり、解凍後に変成してしまった場合は、顕微授精を行うことができません。
また顕微授精を行っても受精卵が得られない場合や受精卵がうまく成長しない場合には、胚移植ができない可能性もあります。
まとめ

将来子どもを望む一方で、仕事や健康上の理由などから今すぐ妊娠・出産を選べない女性にとって、卵子凍結は自分の将来の可能性を守るための大切な手段になります。
ただし、「卵子凍結=絶対に妊娠」ではありません。また治療に伴うさまざまなリスクがあることも知っておく必要があります。リスクを理解したうえで最終的に治療を受けるのか?あるいは見送るのか?ご判断いただければと思います。