体外授精の進め方
ここでは、体外受精の基本的な進め方をご紹介します。こちらに関しても本人の年齢や一人ひとりのお身体の状態によって、治療の進め方は変わりますので、医師と相談しながら治療を進めましょう◎
STEP①排卵誘発
体外授精では一回の採卵で少しでも多くの卵子を採取するために、排卵誘発剤を使って卵胞を育てます。排卵誘発の方法は、完全自然排卵周期、低刺激、中刺激、高刺激などがあり、治療を受ける女性に合わせて医師の判断の元使い分けます!
人によっては排卵誘発に伴う「自己注射」が必要になる場合もあります。自己注射で使う注射器は針が細く、素人の方でも安全に使用できる設計になっています。注射器を刺す瞬間と薬液が入っている時は若干痛みを感じますが、採血や筋肉注射と比較するとものすごく楽です。とは言え、どうしても自己注射が怖い!という方は無理せず医師に相談してみましょう◎
STEP②LHサージ誘起
採卵時に卵子を成熟させ、受精能力を持たせるためには、LHサージが必要になります。こちらは受診する病院にもよりますが、注射や点鼻薬での治療を行います!
点鼻薬を使用する場合、かなり厳密に使用時間が決められています。使用時間を間違ってしまったり、投薬し忘れてしまうと最悪採卵が中止になってしまいますので、ご注意ください。もちろん、人によっては注射と点鼻薬を併用する場合もあります。
STEP③採卵・採精・受精
【女性側】
採卵では、経腟超音波で卵胞の位置を確認しながら、超音波の横につけたガイドを通して細い針を膣から刺します。針が問題なく卵胞に到達すると卵胞液とともに卵子を吸引し、回収します。
静脈麻酔を打つため、ほとんど痛みを感じることはありませんが、人によっては生理痛のような痛みが生じることもあります。治療を受ける病院によっては無麻酔も選択できるとのことですが、よほど痛みに強い方で無い限りはあまりおすすめしません!筆者の周りでは麻酔ありでも痛かった、という方がほとんどです◎
【男性側】
医師から指定された時間に自宅もしくは病院の採精室にて精液を採取します。採取した精液は十分な運動量があると判断された場合、卵子と精子を一緒に培養して受精させます。
しかし、精子に充分な運動量がなく、体外受精が難しいと判断された場合、精子を卵子に人工的に注入する「顕微授精」が用いられます。体外受精と顕微受精、どちらの手法を取るのかは当日の精子の状態で変動します◎
STEP④胚培養
体外授精、あるいは顕微授精で得られた受精卵は専用の培養液で培養します。最近では毎日の培養進捗をメールで送ってくださる病院もありますので、気になる場合は問い合わせてみてくださいね!
STEP⑤胚移植
胚移植では、着床できる状態までに育った受精卵を着床しやすいタイミングで子宮に戻します。胚移植の方法や胚移植をサポートする方法にはいくつか選択肢がありますので、医師と相談しながら決めていきましょう!
但し、胚移植をサポートする方法の中には「保険適用外」の治療もありますので、ご留意ください◎また、胚移植後は複数回に渡って黄体ホルモンの補充を行うことで着床率を高めます。
STEP⑥妊娠判定
胚移植から約二週間前後で妊娠判定を行います。一般的に陽性反応が出たあとも、指定の期間不妊外来に通ったのちに、本人が希望する分娩施設宛に紹介状を作成していただく流れになります◎
体外受精の副作用について理解を深める!