■”恐竜の卵”と呼ばれるボホール島伝統の塩
川手シェフにとって、今回の旅で最も印象深い体験のひとつとなったのが、ボホール島での伝統的製法による塩づくりでした。「ティブオック塩」と呼ばれるこの塩は、チョコレート・ヒルズで有名な人気観光地・ボホール島だけで造られる唯一無二のものです。
基本的な製法は以下の通り。
①海水に3カ月間浸したココナッツの殻を乾燥させる
②ココナッツの殻を燃やし、その灰をフィルターとして海水を注ぐ
③土鍋で炊き上げて水分を飛ばし塩を精製する
できあがった塩の塊の形から、「恐竜の卵」の愛称がつけられました。他の海塩と比べると、ココナッツの殻が由来のスモーキーでフルーティーな風味があるのが特徴。使い方は卵の殻に見える部分(素焼きの壺)を壊して塩から取り除き、すりおろして料理に振りかけます。
伝統的なティブオック塩ですが、作り手が激減し、現在は消滅の危機にあります。
2016年には、スローフード協会のArk of Taste (味の箱船)リストに登録されています
( https://www.philippineseasalts.com/asin-tibuok )。
続いては、川手シェフが味わったフィリピン名産の食材から、ウベ(紫山芋)とチョコレートを紹介します。
■フィリピン料理に欠かせないウベ(紫山芋)
フィリピンでは、パンやスイーツ、ジャムなどさまざまな料理にウベが使われています。
近年では、栄養価の高いスーパーフードとしても注目を浴びているウベ。川手シェフは、ボホール島滞在中に「水牛とウベのスープ」などを楽しみました。
■国際的にも高く評価されているチョコレート
アジアで初めてカカオを栽培した国といわれているフィリピン。その歴史はスペイン統治時代に遡ります。ガレオン船貿易を通じ、1670年頃にカカオの栽培が伝わったとか。
フィリピン産カカオの評価が高まるにつれ、近年では「bean to bar」ならぬ「tree to bar(カカオの栽培から製品まで)」を掲げるクラフト系高級チョコレートブランドが次々と誕生。国際的な注目を集めています。
川手シェフは、チョコレートタブレットを、砂糖や生クリームを加えて温めた牛乳で煮溶かす伝統的なココア「シクワーテ」で、フィリピン産カカオの豊かな風味を味わいました。
ツアーを終えた川手シェフはこう語ります。
「フィリピンには料理人の好奇心を刺激するユニークな食材がたくさんあり、新しい料理を創造するのが楽しい国です。尊敬できる料理人の友人も多く、温かく迎えてくれるので、これからも継続的に訪問したいと思います」
また、アドバイザーとしてツアーに帯同した「世界のベストレストラン50」日本評議委員長 (アカデミーチェア)中村孝則氏もフィリピンをこう評価しています。
「フィリピンには、世界のレストランランキングに入るだけの実力を備えたファインダイニングがたくさんあります。マニラのファインダイニングと地方のローカルフードを組み合わせるなど、ガストロノミーデスティネーションとしてのポテンシャルを感じました」
『Eats More Fun in the Philippines(食べてもっと楽しいフィリピン)』ツアーを記事にしていただける場合は、写真を無料提供いたしますので下記までご連絡ください。
川手シェフらを招へいした今回のツアーは、フィリピン観光省・フィリピン観光振興庁(Tourism Promotions Board Philippines)共催、フィリピン航空協賛により催行されました。
フィリピン航空について
フィリピン航空は1941年にアジア初の航空会社として設立されました。東京(成田・羽田)、名古屋、大阪、福岡の各都市よりマニラへ運航しているほか、人気リゾートのセブへの直行便も運航しています。
ウェブサイト: https://www.philippineairlines.com/ja-jp/jp/home
フィリピン観光省について
フィリピン観光省は、フィリピンでの観光産業を普及、促進、発展させることを目的にしている政府機関です。日本国内でフィリピンの観光地や文化などを紹介する様々な観光誘致を行っています。
フィリピン観光省 公式サイト: https://philippinetravel.jp/
メディア向けフォトギャラリー : https://philippinetravel.jp/gallery/
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