正解がひとつではないのがサステナビリティ。それゆえ今、必要なのは知恵を持ち寄り議論し、サステナビリティを前提とした業界の新しい設計図を描くこと。そして地域社会と接続し、より豊かな生活に貢献するような、ファッション本来の魅力が生かされたヴィジョンを私たち自身で作り、共有することです。本サミットはそのためのラウンドテーブルとして企画しました。参加により得られる視点は「世界のトップラグジュアリー企業と先鋭の研究者による視点」、「気鋭デザイナーが提示するこれからのクリエイション」、「日本のファッション業界の具体的な課題と実践の方向性」などです。
企業のサステナビリティ担当者やブランドビジネスに携わる人たち、そしてファッションやビューティに関心があり、この世界を志す学生など。いずれの立場にあっても視聴者がサステナビリティを自分事化しやすくなる情報を提供します。
向千鶴WWDJAPAN編集統括サステナビリティ・ディレクターは「サステナビリティを語ることは未来を語ること。そしてサステナビリティを考えることは、発想の転換や新しい物の見方を手に入れることでもあります。ファッションを通じて表現できるこれからの豊かさって何だろう?その仕組みはどう作ったらよいのだろう?そんなポジティブな議論から皆様のこれからに役立つヒント受け取ってください」とコメントしています。
なお会場参加は満席となり、応募は締め切りました。オンラインは受け付け中です。参加には簡単な事前登録が必要ですので、下記オフィシャルページよりお申し込みください。皆さんの参加をお待ちしております。
■概要
主催:INFASパブリケーションズ
イベント名:WWDJAPANサステナビリティ・サミット2022
開催日: 11/25(金)13:00~22:00(オンライン配信は13:00〜20:00)
場所:TRUNK(HOTEL)
*リアルでの参加は定員に達したため応募を締め切りました。
オフィシャルページ https://www.wwdjapan.com/s/1449316
Session1 13:00-14:00
テーマ:日本における循環型ファッションの理想と課題
私たちの街や暮らしや経済は、ゆっくりとですが確実に循環型社会に向けて舵を切っています。その中でファッションとビューティはどのような役割を果たし、生活を豊かに彩ることができるでしょうか?たとえば不要な衣料や使用済み容器の回収・再生は循環社会の中で欠かせないアクションになるでしょう。実際、それらは広がりつつありますが、一企業やブランド単体での発展は難しく一筋縄ではいきません。企業間や自治体、生活者とつながる視点や設計が求められています。大切なのは、変革の過程を広くシェアすること。そこで「循環」に向けてアクションを起こしている方を招き、オープンな対話の場を設けます。2023年以降、そして社会全体に目を向けた未来志向の議論にご期待ください。
スピーカー:
岩木久剛/マッシュスタイルラボ 執行役員 生産管理本部本部長兼マッシュホールディングス業務管理部部長
岡野隆宏/環境省「ファッションと環境」タスクフォースリーダー
下田 祥/伊藤忠商事繊維原料課長
Session2 14:30〜15:00
テーマ:リセールと百貨店の新しい関係~三越伊勢丹i’m green構想の背景
大切な服やアクセサリーは「手入れをしながら長く着る。誰かに引継ぎ長く身につけてもらう」ことがサステナブル。にも関わらず、百貨店においては長年、リセールは取り扱いが難しいテーマでした。そこに風穴を開け、新しい価値創造をしているのが三越伊勢丹の買い取りサービス、アイムグリーン(i’m green)です。本格始動から1年が経過した同サービスについてキーマンの2人が語ります。
スピーカー:
大塚信二/三越伊勢丹 営業本部 オンラインストアグループ デジタル事業運営部 アイムグリーン マネージャー
嵜本晋輔/バリュエンスホールディングス社長
Session3 15:30~16:30
テーマ:デジタルと科学が後押しする近未来のファッション
深刻化する環境問題は、既存の「環境に配慮した」モノ作りだけでは克服できなくなってきています。「取って作って捨てる」という直線型社会から循環型社会へのシフトのスピードアップが必要です。そのために従来の仕組み・方法論ではない、視点を取り入れることが欠かせません。科学やデジタルの世界からはファッション×サステナビリティはどう見えて、その可能性をどこに見いだしているのでしょうか?世界のインテリジェンスの声を聞き、想像力を働かせましょう。
スピーカー:
ジェラルディン・ヴァレジョ/ケリング サステナビリティ・プログラムディレクター
東憲児/スパイバー ヘッド・オブ・ビジネス・ディベロップメント&サステナビリティ兼執行役員
水野大二郎/京都工芸繊維大学 未来デザイン・工学機構 教授 慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特別招聘教授
Session4 17:00〜17:30
テーマ:国内ビューティで初のBコープ取得。 ファーメンステーションが発酵技術で 目指す循環と世界進出
発酵技術で循環型社会の構築を目指す研究開発型スタートアップのファーメンステーションは今年6月、環境や社会に対する透明性や説明責任などにおいて高い基準を満たした企業に与えられる「Bコーポレーション認証」を取得しました。国内のスタートアップ企業として初、日本のビューティ企業関連でも初となります。発酵の技術で未利用資源を価値あるものに変えていく、その先に何を見る循環と世界とは?東北随一のドラッグストア、薬王堂との取り組みを通じて聞きます。
スピーカー:
酒井里奈/ファーメンステーション社長
西郷孝一/薬王堂取締役常務執行役員営業本部長
Session5 18:00~19:00
テーマ:トップデザイナーがZ世代と未来のファッションを考える~なぜサステナビリティなの?
サステナビリティに取り組む事業やブランドは“かっこいい”。そんな新しい価値基準を持つ、若い世代を中心としたセッション。ナビゲートするのは、サステナビリティを掲げ、世界で活躍するファッションデザイナー。Z世代代表としてトラウデン直美さんをスペシャルゲストに迎え、来場者からの質問も交えてアットホームに進行します。
スピーカー:
高橋悠介/CFCL /代表兼クリエイティブディレクター
トラウデン直美/モデル・タレント
Session6 19:30~20:00
テーマ:篠原ともえのデザイン思考とモノの見方
デザイナー・アーティストの篠原ともえさんは今年、革の着物作品“ザ レザー スクラップ キモノ”が第101回ニューヨークADC賞で2部門を受賞し大きな話題となりました。加えて吉田拓郎の最後のアルバム「ah-面白かった」アナログLP盤での衣装デザインや、数々の企業の制服を手がけるなど幅広く活躍をしています。一貫しているのはサステナビリティとデザインの両立に真摯に向き合う姿勢。彼女との対話を通じて、この時代のクリエイティブとは?について考えます。
スピーカー:篠原ともえ/デザイナー、アーティスト