<概念図>
◆「JTBデータコネクトHUB」概要
宿泊事業者の多くは、宿泊予約や販売価格などを管理するシステム(以後、PMS[Property Management System](※1) といいます)を導入しています。一方で、自動チェックインや自動精算などのデジタルソリューションは複数のサービスが存在し、事業者によって異なるシステムが導入されています。このため、デジタルソリューション上のデータをPMSと連携させなければ、データの有効活用につながらず、その結果、手作業による業務が増加するという課題がありました。「JTBデータコネクトHUB」は、PMSとデジタルソリューションを連携させることで、より有効なデータ活用ができ、宿泊事業者の生産性向上に寄与します。このようなサービスは、宿泊業界では「初」となります。
また、PMSとデジタルソリューションには複数の事業者があり、接続する際に発生する費用が課題でした。「JTBデータコネクトHUB」は、データをつなぐAPI※2を共通化することで、デジタルソリューション導入の障壁であるコスト負担も低減し、宿泊事業者がデジタルソリューションを導入しやすくします。
※1 PMS(Property Management System):宿泊事業者向けの業務管理システム。
宿泊予約管理や料金、売上、顧客情報管理等ができるシステム
※2 API:Application Programming Interfaceの略語/システム同士が相互連携するための技術仕様
◆「JTBデータコネクトHUB」実証実験 <精算業務に「Kotozna In-room」※3を活用>
JTBは、2022年2月・3月に「JTBデータコネクトHUB」を活用した実証実験を実施しました(実証実験リリース:https://press.jtbcorp.jp/jp/2022/02/pms.html)。実証実験では、デジタルソリューションのシステムとして、宿泊のお客様がご自身のスマートフォンを使って施設内のどこからでもスタッフと母国語でチャットが可能な非接触型多言語コミュニケーションツール 「Kotozna In-room(コトツナ イン ルーム)」をチェックアウト業務に使用しました。従来は「Kotozna In-room」とPMSのデータ連携にはコスト負担が伴い、連携ができていませんでしたが、宿泊事業者にとってデジタル化が期待される業務の一つであるチェックアウト業務に活用し、非接触かつ時間短縮などの業務の効率化につながる可能性がありました。
実証実験では「JTBデータコネクトHUB」を用いて「Kotozna In-room」とPMSのデータを連携し、宿泊のお客様に未精算額をリアルタイムで提示することが可能となりました。その結果、チェックアウト日にはオンライン決済が選ばれるようになり、チェックアウト業務の時間を従来の16%に短縮(=84%を削減)することが実証されました。
※3 Kotozna In-room:株式会社JTBとKotozna株式会社が提供 https://kotozna.com/in-room
◆今後の展望
デジタルソリューションには、宿泊事業者の業務効率化や、宿泊客の密回避、利便性向上のためのサービスが多くあります。これら多くのデジタルソリューション、PMSを連携することで宿泊事業者の生産性向上に寄与し、一人ひとりがお客様に寄り添える時間の創出に貢献します。
◆JTB グループは創立 110 周年となる2022年を機に、事業ドメインである「交流創造事業(*)」におけるサステナビリティへの取り組みを更に加速し、「心豊かで持続可能な社会の実現」をめざします。
*「交流創造事業」は当社の登録商標です。
■宿泊事業者の方からのお問合せ先
JTB・Kotozna In-room 事務局(大阪第一事業部内)
TEL:06-6260-0106 営業時間:月~金 9:30~17:30 (土日祝は休業)