＜調査背景＞
結婚しない人たちが増えています。生涯未婚率の上昇は長い間、日本における課題とされてきました。内閣府によると1970年には男性1.7％、女性は3.3％でしたが、直近の統計である2020年には男性28.3％、女性17.8％と大幅に増加しているのが分かります。価値観の多様化や経済的な問題など、さまざまな要因が言われていますが、これから家庭を持ち、出産、子育てをする世代の「不安」の大きさもその一つではないでしょうか。
労働者のおよそ４割が非正規雇用、給料は伸び悩み、物価高騰や増税により可処分所得は低下し続けています。日本経済全体が硬直する中で、経済的な不安は若い世代だけでなく、国民全体にまん延しつつあります。結婚しても家族が暮らしていくのに十分な稼ぎを維持できるのか、家計を支えることができるのか、これから結婚していく世代にとっては楽観できる問題ではないかもしれません。
また、2022年の日本の出生数が80万人を下回ったという報道が近ごろ話題となりました。出生数が80万人を割るのは2033年との見通しが10年以上も早まったことは、日本の少子化の深刻さを表しています。ワンオペ育児や保活、キャリアとの両立など、子育て環境は依然厳しい状態が続いています。父親の育児休暇取得が少しずつ広まり始めてはいるものの、実際に育休を取る男性はまだ14.0％程度のようです。安心して子どもを生み育てられる環境とは言い難い状況が続いています。
家計や子育てといった不安要素が大きい中で、結婚に対してポジティブなイメージを持てる人も少なくなっているのではないでしょうか。今回の調査では、20～30代未婚男女の結婚後の不安について、主に収入面と育児面について聞きました。
■子育てへの不安、20～30代未婚男性で58.1％、女性は69.8％。半数以上が不安を感じている
20～39歳の未婚男女2,400人を対象に調査しました。2,400人のうち、「結婚したい」と回答した1,969人に、子育てに対する不安があるかどうか聞きました。
「不安がある」（30.8％）、「どちらかと言えばある」（27.3％）を合わせた、男性の58.1％が子育てに不安を感じていることが分かりました。「不安がある」（46.9％）、「どちらかと言えばある」（22.9％）を合わせた、女性の69.8％が子育てに不安を感じていることが分かりました。
一方で、「不安はない」と回答したのは男性で13.5％、女性は11.0％でした。男女共に、子育てに不安を感じている人は半数を超えるという結果になりました。女性ではおよそ７割、男性でも６割弱が不安があると答えています。
■結婚後の家計に対する不安は女性の方が感じている。男性62.4％に対し、女性は73.4％
結婚後に家計を背負うことへの不安はあるかどうかを聞きました。
「不安がある」（34.0％）、「どちらかと言えばある」（28.4％）を合わせた、男性の62.4％が結婚後の家計を背負うことに不安を感じていると回答しました。
「不安がある」（48.3％）、「どちらかと言えばある」（25.1％）を合わせた、女性の73.4％が結婚後の家計を背負うことに不安を感じていると回答しました。
「不安はない」と回答したのは男性で13.2％、女性は9.8％でした。
家計についての不安も男女共に高く、男性で６割、女性で７割を超える結果となりました。
男性が外で稼ぎ、女性は家事育児といった家庭内での男女役割分担の意識が薄れているためか、家計を背負うことに不安を感じる女性が男性を上回りました。令和の時代は、男女共に仕事を持って稼ぎ、また家事育児も分担することがスタンダードなのかもしれません。
■子育てのためのキャリアダウン、女性の６割、男性の４割が受け入れる考え
子育てのために一時的にキャリアを諦めざるを得ない状況になった場合に、キャリアダウンすると思うかどうかを聞きました。
「キャリアダウンすると思う」（30.8％）、「迷いはあるけどキャリアダウンすると思う」（31.1％）を合わせ、女性の61.9％が子育てのためにキャリアダウンを受け入れるつもりがあることが分かりました。
一方で男性では、「キャリアダウンすると思う」（15.2％）、「迷いはあるけどキャリアダウンすると思う」（29.4％）を合わせた44.6％が子育てのためにキャリアダウンを受け入れる考えがあるという結果となりました。
女性より17.3ポイント低かったものの、それでも44.6％と、男性でも半数近くが子育てのためのキャリアダウンを受け入れる考えがあるようです。
女性であろうと男性であろうと、子育てのためにキャリアを犠牲にする必要のない環境をつくっていくことが大事なのではないでしょうか。
先日結婚相談所「パートナーエージェント」で実施した少子化と婚活における調査において、（https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000693.000006313.html）成婚コンシェルジュから、次のようなコメントがありました。
「共働きが当たり前の時代であるからこそ、出産後も安心して働ける職場環境が必要。独身→結婚と環境が変わることに伴う、キャリアのシフトチェンジのタイミングが上手くできないと悩まれる女性もいらっしゃいます」
「女性会員様は、バリバリ仕事をし、結婚後も続けていきたいという方が多数です。ただ、その一方で、今の勤務体系のまま家庭や育児との両立は難しいから不安という声もよく耳にします。それは、前例がなく、制度も充実していないからだと思うので、もっと女性が安心して仕事を続けられる日本にしてほしいと心から願います」
結婚を望まれているものの、結婚後に、不安要素のある方がいらっしゃることがわかっています。
また、「女性は出産・子育ての手厚い自治体で、結婚後、生活することを望まれているか」を成婚コンシェルジュに聞いてみたところ、57.2％がとても感じる、やや感じると回答しました。
こういったことからも、夫婦だけで子育てをするのではなく、夫も妻も育児と仕事を両立できるような支援が今後はより必要になってくると考えられます。
「結婚後の不安」に関する調査
調査方法：インターネット調査
調査対象：20～39歳未婚男女
有効回答数（サンプル数）：2,400名
集計期間：2023年２月９日～21日
調査機関：自社調査
※各項目の数値は小数第二位を四捨五入しているため、各項目の合計が100％とならない場合がございます。
＜タメニー株式会社 会社概要＞
商 号：タメニー株式会社
証券コード：東証グロース6181
代 表 者：代表取締役社長 栗沢 研丞
事業開始：2006年９月
所 在 地：東京都品川区大崎1丁目20-3 イマス大崎ビル３階
U R L ：https://tameny.jp/
＜婚活領域＞
・結婚相談所「パートナーエージェント」
・婚活パーティー「パートナーエージェントパーティー」
・婚活パーティー「OTOCON」
・アプリ完結型結婚相談所「パートナーエージェントApp」
・マッチングアプリ「スマ婚デート」
＜カジュアルウェディング領域＞
・結婚式プロデュース「スマ婚」
・結婚式二次会プロデュース「2次会くん」
・少人数結婚式プロデュース「エモパ！」
・ウェディングフォト「studio LUMINOUS」
・ウェディングドレス「LUMINOUS Dressing」
・ブライダルジュエリー「LUMINOUS Les Bijoux」
＜テック領域＞
・婚活事業者間会員相互紹介プラットフォーム「CONNECT-ship」
・結婚相談所連盟「婚活アライアンスパートナーズ」
・企業向け婚活支援システム
＜ライフスタイル領域＞
・保険代理店「Tameny×保険クリニック」
・成婚後サポートサービス「アニバーサリークラブ」
＜法人・自治体向け領域＞
・地方自治体向け婚活支援
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