海洋環境の変化により函館で漁獲量が急増しているブリの認知や消費拡大に取り組んできましたが、今年度からさらなるムーブメントを起こすべく活動エリアを函館から北海道全域へ拡大する「北海道ブリリアントアクション」の第一歩目の当イベントでは、漁業関係者らとの魚種交代などをテーマにしたトークショーや初お披露目となる「北海道ブリ醤油ラーメン」の無料配布を行いました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
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イベント概要
イベント名 北海道ブリリアントアクションキックオフイベント
日 程 2023年6月10日(土)
開催場所 函館蔦屋書店(2Fイベントスペース / 屋外パーク)
参加人数 約400名(延べ人数)
協力団体 はこだて・ブリ消費拡大推進協議会(渡島総合振興局)
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ブリリアントシンポジウム~魚種交代と海洋環境変化について~
水産業の第一線で活躍する関係者らをゲストに招き、⽇本沿岸で起きている海洋環境の変化や⿂種交代の現状と、今、私たちにできることなどについて語るトークショーを行いました。
Yahoo! JAPAN SDGs編集長/フィッシャーマンジャパン Co-Founder CSO 長谷川琢也氏、有限会社マルショウ小西鮮魚店 代表取締役社長 小西一人氏、日本財団「海と日本プロジェクト」海のごちそうプロジェクト プロデューサー 國分晋吾氏が登壇。トークショー進行中でも来場者がリアルタイムで質問を書き込めるライブコメント形式となっていたので、活発な意見交換の場となりました。
海を守るために私たち消費者には何ができるかという質問に対し長谷川氏は「漁師や魚屋、消費者が互いに利害対立するのではなく情報を共有し合い、つながり合っていくことが大切」とした上で、「私たち消費者が海のことを想って水産物を購入することは、微力かもしれないが無力ではない。一人ひとりが豊かな海を未来へ残していくためには何ができるかをよく考えることが、やがて大きなムーブメントになる。」と話しました。
函館近海ではサワラやオオズワイガニなどの漁獲が急増しており、ブリ以外にも地域で獲れる魚に変化が起きています。このような海洋環境の変化の原因となっているのは、私たち人間の行動の積み重ねであるため、まずは「海の変化を知る」ということが何より大切なことなのかもしれません。
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「北海道ブリ醤油ラーメン」の初お披露目・数量限定無料配布
ブリリアントシンポジウムの後には、昨年10月、北海道新技術・新製品開発賞 食品部門で大賞を受賞した「函館ブリ塩ラーメン」の第二弾となる「北海道ブリ醤油ラーメン」を初お披露目。函館蔦屋書店屋外パークにて、300食限定でミニサイズのラーメンを無料配布しました。
北海道ブリ醤油ラーメンは、北海道3大ラーメンでもある旭川醤油の味付けを参考に、ブリを丸ごと煮出して芳醇な旨味を抽出する特殊製法の魚介スープと、豚骨を合わせたダブルスープが特徴で、麺はそのスープによく絡む中太ちぢれ麺を使用しています。
無料配布開始前からブースの前には150人以上の長蛇の列。並んでいる来場者には北海道の海の変化や「ブリリアントアクション」のこれまでの取り組みをまとめたマンガを記載した印刷物を配布したほか、子供たちを対象に、北海道でブリが増えた理由を当てるクイズを行うなど、待ち時間を楽しく過ごせる工夫がされていました。
この北海道ブリ醤油ラーメンは、函館朝市 地ブリショップ、函館ブリ塩ラーメンと酒と肴 カモンの2店舗でも通常メニューとして販売しています。また、お土産用も同店舗や函館空港などでも販売しています。
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参加した方々からの声
(シンポジウム参加)40代女性:たった1~2年でも地域で獲れる魚が激変するというスピード感に驚きました。温暖化などは何年も叫ばれている言葉ですが、聞き慣れた言葉として無視してはいけないなと危機感すら覚えました。北海道で獲れたサワラやブリを地元で消費せず、本州まで送ることでしか消費ができなくなると、輸送にかかる燃料代や環境負荷が大きいので出来るだけ地元で消費したいと思いました。
(ラーメン無料配布参加)20代男性:あっさりなのにコクがあって、それでいてブリっぽさを感じられるスープがすごく美味しかったです。トッピングのブリ節の削り粉をスープに溶かしていく度にブリらしさが増していき、食べ進めるのが楽しい一杯でした。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人Blue Commons Japan
活動内容:海の問題解決に向けたアクションの輪を広げることを目的として、食文化を切り口にした海洋教育を中心に、海と人とのかかわりについて学び、海洋がもたらす恩恵や未来、さらに海洋の課題について理解を深めるために様々な事業を行います。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。