産学連携ブライダルプロジェクト(※2)は、和婚の減少や儀式の簡略化により、京都の伝統産業需要が減少している現状をふまえ、伝統文化の新たな展開を学生たちのアイデアで盛り上げていきたいという思いから企画したもので、2008年度より毎年行っています。
本年度は、日本伝統の婚礼儀式である「水合わせの儀」に着想を得て、現代の婚礼に合わせてアレンジ。従来の婚礼で行われてきた「お酒での乾杯」に代わるものとして、古来より縁起の良い、水だし茶で乾杯する新しく楽しい和の演出「お茶合わせの儀」を企画しました。
■「幸せのお茶合わせ」ならではの演出プランと特長
■現代の婚礼に合わせてアレンジしたポイント
「お茶合わせの儀」では、新郎新婦にフローチャートを使用し、個性に合ったお茶を選んでいただく「幸せのお茶診断」を事前に実施。この演出だけの祇園辻利監修のオリジナルブレンド茶葉で、新郎新婦それぞれの個性にあったお茶を選びます。披露宴では、それぞれが選んだお茶を伝統ある水だし茶で、新郎新婦の和合を示しお茶を注ぎあい、オリジナルのブレンド茶を作成。
「祝茶(しゅくちゃ)」の掛け声で列席者一同乾杯し、宴席を盛り上げる仕掛けを施しました。
演出の会場は、創業150年以上を誇る老舗料亭 「京料理 東観荘」(京都市東山区)で行い、京都の風情溢れる場で新郎新婦の門出を祝うことをプランに取り入れています。
本企画で完成したオリジナル演出プラン「幸せのお茶合わせ~祝茶で乾杯~」は、㈱TNCブライダルサービス様よりオプションプランとして、本発表会をもって販売開始。学生らがこれまで創り上げてきた企画を、を実際の婚礼現場で広く周知し、取り入れていただくことで、和婚と伝統産業の市場を盛り上げます。
■「幸せのお茶合わせ~祝茶で乾杯~」企画完成発表会 詳細
【日時】2023年7月22日(土)12:00~
【場所】京料理 東観荘(京都府京都市東山区鳥居前町 町東入 円山町614)
【プログラム】
・企画の説明および学生による模擬披露宴での企画実演
・株式会社 祇園辻利 代表取締役 三好 正晃氏による総評
■企画完成までの経緯
2022年8月 フィールドワーク、現在の婚礼事情などの事前調査
2022年11月「幸せのお茶合わせ~祝茶で乾杯~」企画・演出決定
2023年3月 各広報物制作(販促チラシ、Webサイト、「幸せのお茶診断」フローチャート、
列席者用リーフレット)、演出台本制作、SNS広報展開(Twitter)
2023年6月 「幸せのお茶合わせ~祝茶で乾杯~」完成
※1
【関口英里ゼミ 概要】
現代都市の消費文化とメディアをめぐる状況について実践的なプロジェクトおよび研究を行う。理論的な学びだけでなく、企業や地域とのコラボレーションも積極的に取り入れ、社会に貢献する即戦力を身につけることも目標としている。
2年次ゼミでは毎年ブライダル企画の産学連携を行うとともに、ゼミ同様、関口英里教授が担当する「プロジェクトプランニング演習」授業でも地域貢献と産学連携を推進し、独自商品の開発やイベント実施の実績が多数ある。
※2
【ブライダルプロジェクト 概要】
株式会社TNCブライダルサービスと関口ゼミ学生が連携し、結婚式の企画を考案するプロジェクト。
2008年度から開始し、今年で16回目となるこのプロジェクトでは、毎年京都の伝統産業を取り入れた企画を考案しており、過去には扇子や和ろうそくを使用した演出や、2022年度には企画のために特別に制作した大きな婚礼菓子を用いた演出をプロデュースしている。
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