エプソンとYUIMA NAKAZATOの3年にわたるコラボレーションの一環として、DFTの生地(不織布)生産プロセスへの応用を今年1月に初めて発表しました。そして今回のコレクションに向け、エプソンは生地の品質を大幅に向上させ、より薄く、より柔軟に、そしてよりプリントに適した生地を実現しました。
なお、今回使用した生地は、薄型化を進めたことにより、その重量を従来の160g/m2から100g/m2へと37.5%の軽量化に成功しています。
制作で使用したエプソンの新型デジタル捺染機「ML-13000」は、染料に比べ水使用量を96%削減できる*顔料インクプロセスに加え、前後処理も機器に内蔵したインラインソリューションにより、従来の制作に比べ、今回の制作では生産効率を3倍に引き上げ、環境負荷低減も大きく進化させています。
また、本製品は、インクだけでなく3種類の液体を必要な分量のみ生地に吐出することが可能で、発色性、堅牢度、柔軟性を高めるとともに、インクと液体のバランスを最適化することでさまざまな生地へのより高品質なプリントを実現しました。
*出典:Fuluhashi Environmental Institute, 2021 “Report on Direct Water Input in Digital Textile Printing”
今回のYUIMA NAKAZATOの新作コレクションをつくるために使用された生地は、実際に中里唯馬氏がケニアを訪れ、「clothes mountains 服の山」にある廃棄された衣料品約150kgを購入し、エプソンのDFTによって150メートル以上の不織布を製造しました。
セイコーエプソンP商業・産業事業部長の五十嵐人志は、この技術の重要性をこう述べています。
「エプソンは、DFTと顔料インクのデジタルプリントを組み合わせることで、デザイナーの創造性を自由に表現することを可能にし、同時に水の使用量を大幅に削減することで、ファッション業界により持続可能な未来を提供できると考えています。」
エプソンは今後も、YUIMA NAKAZATOとともに環境負荷を低減しながら、一人一人の多様なニーズに応える高品質な衣服づくりを可能にする技術やプロセス、仕組みの提供を通して、ファッション業界におけるバリューチェーンの進化を目指します。
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以 上