株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)が企画制作する妊娠・出産情報誌『ゼクシィBaby妊婦のための本』は妊娠・出産・育児について調査しましたので概要をお知らせします。
今回のテーマは「産後パパ育休」制度です。2022年10月から産後パパ育休(出生時育児休業)が施行されました。制度がスタートして、実際にパパたちは育児休業を取れているのか、※1国の目標の取得率30%は達成できると思うか、『ゼクシィBaby』会員4,277人に大調査しました。さらに、ママパパたちのリアルな声もご紹介します。
※1 2023年4月実施のアンケートのため、その時点での「国の男性育休目標取得率30%」で調査していますが、現在の目標取得率は2025年までに2025年度に50%、2030年度に85%に引き上げるとしています。
調査の概要についてはWEBサイトで、どなたでもご覧いただけます。
https://zexybaby.zexy.net/article/contents/0176/
パパは育休を取った?『ゼクシィBaby』会員は3割のパパが育休を取得
「育児休業を取得した」と回答した人が30%で、厚生労働省が発表した2021年度の取得率※213.97%より高い水準に。育児への意識・関心が高い会員が多いという要因も考えられますが、実際に3割のパパが育児休業を取れていました。
※2厚生労働省「2021年度雇用均等基本調査」
男性の育休取得率の目標を達成できないと考えている人が半数以上
<国の目標「2025年度の男性の育休取得率30%」は達成できると思う?>
(2023年4月実施のアンケートのため、その時点での「国の男性育休目標取得率30%」で調査していますが、現在の目標取得率は2025年までに2025年度に50%、2030年度に85%に引き上げるとしています)
今回のアンケートでは3割のパパが育休を取れていたにもかかわらず、目標達成は難しいと考える人が
多数。「人員が少ない会社・部署だと無理だと思う」「大企業でないと難しい」「周りの負担を減らす策が必要」「将来の出世に影響する」など、達成できないと予想する声が多く集まりました。
<フリーコメント>
〇できると思う
ニュースや政策で取り上げられる機会が増えて、育休の必要性が伝わりつつあるから。
公務員や民間企業にかかわらず、育休が促進されている話は周りでよく聞くようになったし、小児科などに連れていった時も赤ちゃん連れのパパを見掛けることが増えた。
達成はできるだろうが、数日でも育休取得率に反映されてしまうのと、「取るだけ育休」なら意味はないと思う。
〇できないと思う
制度はあるけど人手不足で実質取れない、取りにくい業界の方が多いのではないかと思う。
まだそこまで浸透していない気がする。出世に響くかもと気にする人も多そう。
育休というからにはある程度長期間まとまった日数でなければ意味がないと思うし、そうなると引き継ぎなどの負担も大きくなるので、周りの理解やサポートが構築されていない間は簡単には難しいと思う。
〇どちらとも言えない
休む分の負担をどうするか、会社がしっかり対応できないと、取得したくても取れないままになってしまいそう。
会社の雰囲気だけでなく、取得が義務にならないとなかなか取らないのではないかと思う。
長期で育休を取って役に立っているパパを周りであまり見ていない。ただのお休み感覚で育休を取られて逆にイライラしているママの話をよく聞く。それなら、必要なときに休みやすい制度の方が助かる。
「育休取る?」「取らない?」と迷ったときに考え方を整理する4つのヒント
職場の環境によって、育休の取りやすさはさまざまです。ただ、家族のために育休を取りたい! だけど今の職場では難しい? と迷ったときの考え方のヒントを、父親支援事業のNPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事の安藤 哲也さんに伺いました。
ヒント01
「取るべき最大の理由は“産後うつ” パパの力が母子の健康を支える!」
産後うつという言葉を聞いたことはありますか? 産後1年以内に死亡した女性の死因で最も多いのが自殺で、その原因が「産後うつ」だと推測されています。特に産後2週間はうつ病を発症しやすく、ママ自身はもちろん、子どもの心身の発達にも影響があると考えられています。
産後うつは誰でもなる可能性がある病気です。パパが育休を取って二人で育児をすることで、一人きりで慣れない育児に追い詰められる状況を防ぐことができます。
ヒント02
「夫婦の絆が強固に・家計収入アップ 長い目で見るといいことずくめ」
パパが率先して家事・育児に関わることで、子どもとの愛着形成ができ、子育てがスムーズになります。夫婦の絆が深まり、地域に知り合いが増えて、世界が広がり、人生がより豊かになっていきます。また、夫婦でバランス良くキャリアを積んだ方が将来的には家計収入が伸びる可能性が高まります。
ヒント03
まず「取得できるか」ではなく「どういう父親になりたいか」考えて
昔は、「子どものために大黒柱として稼ぐ」父親像がメジャーだったかもしれません。現在は育休取得の過渡期で、男性にとっては判断が難しい時代です。しかし、全員が育休を取れる時代が来るのを待つのではなく、自分で決断するしかありません。育休は「取れる・取れない」ではなく、「どういう父親になりたいか」イメージすることが大切です。ママのキャリアも含めて、家族の幸せのためにできることを考えていきましょう。
ヒント04
取得を検討する上で大事なのは夫婦のキャリア観の擦り合わせ
キャリアアップしたいのか、子育てを優先して働きたいのか、夫婦でキャリアに対する考え方を擦り合わせることが大切です。相手の考え方によって取得期間は違ってくるので、お互いの価値観を話し合いましょう。
育児休業のキホンを解説
子どもができるまで、育児休業について全く知らなかった人も多いはず。制度の中身を知っておきましょう。
〇育休ってどんな制度?
育児休業は、1歳になるまでの子を養育する労働者が法律に基づいて休みを取得できる制度。会社によっては独自の育児休暇(有休)を設けている場合もあるので確認しておきましょう。
〇産後パパ育休ってどんな制度?
子どもの出生日から8週間までの期間に最長4週間、必要に応じてタイミングを2回に分けて取得できる制度。育休とは別に取得することができます。
〇取得できる期間は?
育児休業を取得できる期間は、原則として産後1年まで。ただし、保育園に入園できず待機児童になった場合は、最長2年まで延長できます。
産後パパ育休を使用する場合は、最長1年2カ月まで取得することも可能です。
〇育休中の収入は?
休業中は、会社からの給与ではなく、雇用保険から「育児休業給付金」が支払われます。給付額は、180日までは「賃金月額×67%」、それ以降は「賃金月額×50%」になります。さらに社会保険料、所得税が免除されます。
制度が開始して関心が高まる中、会社の取り組みや取得しやすい環境づくり、周囲の人の理解が必要となってきます。また、周囲の人の負担を減らす取り組みも必要。安心して育児できるように、ママパパだけでなく社会全体で理解を深めることが大事です。アンケート実施時(2023年4月)は、まだ国の目標は30%でしたが、6月にさらに目標が引き上げられて50%になりました。2021年度(令和3年度)の「雇用均等基本調査」の結果によると、パパの育休取得率は13.97%と30%もまだ達成していませんが、50%はさらに高い目標です! 達成するためには、さらなる理解と協力が必要です。
■調査概要
[調査時期]2023年4月実施
[調査対象]『ゼクシィ Baby』会員 妊婦・0カ月~2歳までのお子さまをお持ちのママ4,277人
[調査方法]Webアンケート
[調査機関]リクルート
■媒体情報
『ゼクシィ Baby 妊婦のための本』フルカラー・200ページ
<概要>妊娠初期から、産後まで役立つ、無料でもらえるマタニティー雑誌。医師・助産師など専門家監修の記事や、先輩ママのリアルな体験談を多数掲載。
<配布方法>『ゼクシィBaby』に会員登録いただきますと、妊娠2〜8カ月の妊婦さんを対象に毎号無料でお送りいたします。(※これまで一度もお届けしたことがない方に限り妊娠9カ月まで対象になります)
※『ゼクシィBaby』への会員登録の際にはお子さまのお誕生日登録が必要です。
詳細は『ゼクシィBaby』のWEBサイトをご覧ください。
https://zexybaby.zexy.net/ninpu/
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