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「乃木坂しん」改装リニューアルの3つのポイント
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オープンから7年、コロナ禍を乗りこえてリニューアル
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改装は「現代の数寄屋」がコンセプト
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「出会いこそ」東京でレストランを続ける理由
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改装の背景|オープンから7年、コロナ禍を乗りこえてリニューアル
2023年6月13日から改装休業に入っていた乃木坂しんは、8月末に工事が完了し9月8日(金)にリニューアルオープンしました。
店舗改装自体は、開業当時から計画にありましたが、とくにコロナ禍の厳しい状況下で具体的に考えはじめたことです。
日本料理人の石田伸二とソムリエの飛田泰秀の二人でスタートした乃木坂しんは、オープン初年度に「ミシュランガイド東京」で一つ星を獲得すると、翌年12月に発表された「ゴ・エ・ミヨ 2018年版」でも3トックの高評価で掲載されました。その後もテレビや雑誌などのメディアでも取りあげられ、多くのお客様にご愛顧いただいてきました。
コロナ禍では、食のライフスタイルの変化によってパーティ・ケータリング需要が増えたほか、EC通販やデリバリー、テイクアウトなどの中食需要も増加。コロナ禍を経て、飲食店自体の業態の転換・拡張が求められていることを感じ、私たち乃木坂しんも時代に対応して変わっていかなければいけないと強く感じるようになります。
また、営業時間の短縮や自粛など行った厳しい期間をお客様に支えられて乗りこえられたことや、乗りこえられたからこそ感じられた飲食店として成長が、次の目標に向かうためにも改装工事をしなければいけないという決断を後押ししてくれました。
時代の変化とお客様のご支援、そして7年での成長――。まず目指していくのは、ミシュランガイドで二つ星であり、新しい時代にむけて持続可能な飲食店モデルの確立です。今回の改装は、乃木坂しんにとってさらなるステップアップの第一歩になります。
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改装について|現代の数寄屋がコンセプト
①改装のコンセプトは「現代の数寄屋」
②デザインはパリの人気建築設計事務所が担当
③工務店と左官職人
➃カウンター席と調理場が近づいた
⑤伊勢檜の一枚板のカウンター
①改装のコンセプトは「現代の数寄屋」
改装のデザインのコンセプトは「現代の数寄屋」です。古来、数寄は「好き」と同じ意味で使われたほか、鎌倉時代以降は風流を現す言葉として使われてきました。室町時代中期になると茶の湯を表わす言葉として数寄が使われることになります。茶の湯を行うところを「数寄屋」と称するのはそのためです。
本来の意味である「好き」や、好きなものや風流なものを集め客をもてなした数寄者(すきもの)に思いをはせ、乃木坂しんは、自分たちならではの和・洋を融合した美意識や風流、好きなモノを揃えて迎える場所にしたいという考えから改装のコンセプトを「現代の数寄屋」にしました。
②デザインはパリの人気建築設計事務所が担当
店舗デザインは、パリで活躍する建築家の野田真紅氏と室内装飾家の吉川英冶氏が主宰する建築設計事務所「Atelier ÈS(アトリエ エス)」(https://www.atelier-es.fr/)が担当しています。Atelier ÈSは、アラン・デュカス氏の手掛ける新しいチョコレート工場「Manufacture Alain Ducasse(マニュファクチュール アラン デュカス)」(パリ20区)や、日本料店で初めてミシュランガイドで一つ星を獲得した「Aida(あい田)」(パリ7区)などの店舗デザインを手掛ける人気建築設計事務所です。
Atelier ÈSと乃木坂しんの繋がりは、乃木坂しんがオープンする前まで遡ります。東京の日本料理店に勤めていた石田と飛田は、2014年に同店のパリ支店の立ち上げでフランスにいました。1年半ほどの滞在期間中に二人は、野田氏と吉川氏と出会い交友を育んだことがきっかけで改装デザインを依頼することになったのです。
日仏融合を目指した「現代の数寄屋」というコンセプトをもとに、日本建築の様式を基本にしながらも元の建物にあったコンクリートの梁をむき出しにするなど、随所にモダン建築のエッセンスを配置した「現代の数寄屋」にふさわしいデザインになっています。
③工務店と左官職人
改装工事は、都内の三つ星を獲得している日本料理店やすし店を担当している「板井工務店」(東京・中央区、http://www.itai.co.jp/)が担当しています。
さらに左官を担当した職人は、左官界のカリスマ・久住章氏を父にもち、桂離宮古書院や京都御所築地塀の修復工事を手掛けた京都の「久住左官京都」(http://www.kusumisakan.com/)の久住誠氏です。
➃カウンター席と調理場が近づいた
改装によってカウンター6席と椅子とテーブルの個室が2部屋(4席と6席)に新しくなりました。ご接待での利用はもちろん、個室は繋げて1部屋(12席)にすることもでき、大人数でのご接待やイベントにも対応可能になりました。
また、カウンターと調理場が近くなり、さらに調理場の一部がカウンター席から見えるような間取りになったことで一体感が生まれたことで、お客様によりライブ感を楽しめるようになっています。
カウンターと調理場の距離を近くすることは、店主の石田がもっともこだわった改装のポイントでした。これによって料理人同士、また料理人とサービススタッフとのコミュニケーションが円滑になり、これまで以上にクオリティの高い料理をお客様に提供することができます。
⑤伊勢檜の一枚板のカウンター
店主・石田が腕を振るう新しいカウンターでひと際目をひくのが、一枚板の天板です。この天板は三重県の伊勢の森本から搬出された樹齢300年以上の天然の伊勢檜(いせひのき)の板で、三重県松坂市で天然木無垢材の一枚板テーブルを背作する「もくいち・マルゴ(株)」(https://mokuichi.jp/)が手がけしました。
天板の制作プロジェクトは、改装に先立ち2022年末にスタートしました。改装工事前からカウンターの天板を長らく探していた支配人の飛田が、知人の紹介で訪れたもくいち・マルゴで運命的な出会いをします。
日本料理店では、節(木の渦)なしの一枚板の価値が高いとされています。しかし飛田は、節がたくさん入った板に一目ぼれしたのです。
節は、木が枝を生やしていた跡で、その木が生きていた証でもあります。飛田は、そのたくさんの節に魅力を感じ、その板だけがまるで輝いているように見えたといいます。
その場で即決した飛田は、その後、デザインに合わせて木取りのために松坂に再度訪れたのち、7月の下旬にトラックを借りて石田とともに自ら引きとりに向かうほど思い入れの深い天板です。
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店舗情報
乃木坂しん
〒107-0052 東京都港区赤坂8-11-19 エクレール乃木坂1F
☎03-6721-0086
営業時間 17:30~23:00(最終入店21:00)
定休日 毎週日曜 その他不定休あり
料金 おまかせ 25,000円(税・サービス料10%別)から。季節や仕入れ状況により追加料金(5,000円~10,000円)をいただく場合がございます。予算がお決まりの場合は事前にご相談ください
予約 店舗にお電話いただくか、web予約(https://www.tablecheck.com/ja/shops/nogizaka-shin/reserve)のご利用をお願いいたします。当日のご予約可
座席 18席(個室あり、店内禁煙)
駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)
ドレスコード スマートカジュアル(Tシャツ、半ズボン、カジュアルサンダルなど過度な軽装、香りの強い香水はご遠慮ください)
キャンセル料 前日50%、当日100%
SNS
Instagram:https://www.instagram.com/nogizaka_shin/
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店主、支配人からのメッセージ
店主 石田伸二(いしだ・しんじ)
もっと良い料理をお客様にお出ししたいと、つねに考え続けながら7年間、乃木坂しんのカウンターに立ってきました。
信頼する生産者さんからの食材をどう処理して保存し、料理に仕立てていくか。飛田とともに何度も試行錯誤を重ねてきた日々のなか、モチベーションになっていたのはご来店いただいたお客様に喜んでいただくことにほかなりません。
今回の改装によって、お出しする料理が大きく変わることはありません。今まで通り、食材の良さをお伝えする料理でお客様をお出迎えします。
一方で僕と調理場の距離が近くなったことで、より自分自身が料理に集中できる環境になったといえると思います。僕とスタッフの距離、とくに焼き場が近くなったことで調理の状況をカウンターからでも見えるようになり、食材のもっとも良い瞬間を逃さずに動けるようになりました。また、テーブル席への導線も改良されたことで、以前以上に良い状態でスピーディに料理を運ぶこともできます。
アツアツの料理はアツアツで、冷たい料理は冷たく。食感や香りも出来たてのもっともおいしい状態で食べていただけるのです。
さらにはウォークインの冷蔵庫(チャンバー)などの冷蔵・冷凍を中心にした調理設備も導入することができました。今までスペースの都合で挑戦できなかった発酵の力を利用した保存食・調味料づくりも始められそうです。
料理人冥利につきる改装工事を経て、さらに料理に向き合えることができることがとても楽しみです。
プロフィール
1996年 徳島の料亭に入社。本店、各地のグループ店にて調理とサービスの経験を積む
2011年 東京・銀座の星付き日本料理店(当時三つ星)に入社。同年8月にグループ店料理⻑に就任
2013年 同店パリの開業に伴い渡仏し、副料理⻑ として開業に貢献する(在職中に一つ星獲得)
2015年 帰国後、同店料理⻑に就任
2016年6月 飛田泰秀氏の目標に共感し、日本料理業界での⻑年の経験をもとに、日本料理「乃木坂 しん」を開店。 同年、オープンから半年で「ミシュランガイド東京 2017」において一つ星を獲得(2023年版まで一つ星を獲得)
2023年ゴ・エ・ミヨジャパン 16/20 スリートック
支配人兼シェフソムリエ、ザ・フライング・ストーンズ株式会社代表取締役
飛田 泰秀(とびた・やすひで)
改装にあたり東京でレストランをすることの意味を考えていました。
パリで活躍する野田真紅様と吉川英冶様のAtelier ÈS様との再会を通じて、超人気の京都の久住左官京都様や板井工務店様に左官と施工をお願いできたのは、幸運というにはもったいないくらい光栄なことでした。もくいち・マルゴ様で出会った伊勢檜との出会いも心に残っています。
改装を通じて感じた人・モノ・コトとの「出会い」。それが東京でレストランをする意味であると考えるようになったのは、ごく自然なことでした。
世界中から人・モノ・コトが集まり、出会うのが東京です。それは当たり前のことではあるのですが、改めて「出会い」を認識した瞬間から、乃木坂しんの7年間が一つの糸で繋がったように思います。
改めまして、新しい乃木坂しんが皆様にお伝えしたいのは「出会い」です。お皿の上で、食材と食材の出会いはもちろん、レストランに関わるすべての人・モノ・コトとの出会いを多くのお客様にお楽しみいただけるように、日々精進してまいります。
プロフィール
2002年 東京・銀座のフランス料理「オストラル」に入社。サービススタッフとして同店移転オープニング業務にも携わり経験を積む
2006年 オストラル閉店に伴い、当時のシェフと共に南⻘山のフランス料理店「ランベリー」開業。支配⼈として2年間レストラン開業準備から運営の経験を積む(在職中、「ミシュランガイド東京 2008」で一つ星を獲得)
2010年 フランス料理店「ラ・ロシェル山王」の開業時にシェフソムリエとして入社。 新店舗開業を成功へと導く
2012年 東京・銀座の星付き日本料理店(当時三つ星)に支配⼈兼シェフソムリエとして入社。グループ店のフランス・パリ店の開業に伴い、支配⼈兼シェフソムリエとして渡仏。開業準備から営業オペレーションなど全ての礎を築く(在職中に一つ星獲得)
2016年 今までの経験を活かして日本料理「乃木坂 しん」を開店。同年、オープンから半年で「ミシュランガイド東京 2017」において一つ星を獲得(2023年現在まで一つ星を獲得)
2022年 2022年版の「ゴ・エ・ミヨジャパン」でベストソムリエを受賞
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乃木坂しんについて
乃木坂しんは、出身地である徳島県の料亭で料理修業をスタートし、銀座やパリの星付き日本料理店で経験を積んだ料理人の石田伸二とフランス料理や日本料理の名店の数々の経験を積んできたソムリエの飛田泰秀が出会い、2016年に開業しました。
故郷の徳島県を中心に厳選した食材を使用し、丁寧な仕事をほどこすとともに、思いがけない食材の組み合わせで食べ手を驚かせる石田の料理に、ヨーロッパだけでなく世界各国のワインや日本酒を飛田が合わせる――。当時まだ珍しかった日本料理のおまかせコースにワインをペアリングさせるスタイルは、すぐさま食通や飲食業界で注目を集めます。
開業わずか半年で世界的グルメガイド「ミシュランガイド東京」で一つ星を獲得。翌年12月に発表された「ゴ・エ・ミヨ 2018年版」でも3トックの高評価で掲載されました。
2023年6月13日に改装に入り、約3カ月間の休業期間を経て同年9月8日にリニューアルオープンしました。
乃木坂しんホームページ
運営会社
ザ・フライング・ストーンズ株式会社
代表取締役 飛田 泰秀
設立 2018年9月5日
本社所在地 東京都港区赤坂八丁目11番19号
事業内容 飲食業及びその他それらに関連するコンサルティング業務全般
運営店舗 乃木坂しん、鰻の刻