株式会社リーディアル(所在:大阪府大阪市 代表取締役:橋本健治)は2023年9月11日(月)、梅田サウスホールにて、“美容師として働く喜びを再認識してもらうこと”を目的としたイベント「人生に寄り添う美容を本気で考える日」を開催しました。
本イベントは、“関西の美容を盛り上げる!”をコンセプトとした「MIRARERU project」の一環であり、今回が7回目。
美容師や美容学生を中心に、サロンのお客様まで、500名以上が来場しました。
当日は、美容にまつわる専門家だけでなく、写真家や医師、スポーツトレーナー、ドレススタイリスト、シェフパティシエ、宮大工など、「寄り添う」ことを大切にする他業種の有識者も招き、スペシャル対談や異業種トークセッション、デモンストレーションなど、多彩なプログラムを展開しました。
クリエイタースペシャル対談では、本イベントのキービジュアルも撮影した写真家のハービー・山口さんと、boy代表の茂木正行さんが、「プロとして大切にしている『自分軸』」について語り合いました。各プログラムの内容はライブ配信されたほか、アーカイブ配信も行う予定です。
会場は、美容関係者から美容に関心の高いお客様まで、性別・世代を超えた方々で大盛況。業界のトレンド情報、メニュー体験、第一線で活躍するゲストの貴重な話などを通して、「なりたい美容師」について見つめ直し、あらためて「人生に寄り添う美容を本気で考える日」となったのではないでしょうか。
美容商材&体験に、SDGsの取り組み「カラーチューブ回収」も
会場には、様々な美容情報を入手できるブースが出展。いつもの生活に取り入れるだけのボディケアアイテム、世界初美容液ドライヤー、話題のヘッドスパ機器「頭浸浴」とスパメニューなど、コロナ禍を経て進化を続ける美容商材やサービスが揃いました。
体験コーナーは、「パーソナルカラー診断の秘訣と活用術」「近未来カウンセリングミラー」「シザー、セニングの展示と試し切り」「理学療法士の体メンテ」などを試す来場者で賑わい、着付けヘアセットや訪問美容のデモンストレーションも人気でした。
また昨年同様、SDGsの取り組みとして、カラーチューブ回収コーナーやラオスの美容・経済発展に貢献する「ラオスビューティープロジェクト」コーナー&古着回収BOXが設置されました。株式会社リーディアルでは2014年からカラーチューブ回収を始めております。ご協力いただいているサロン様の件数は現在259軒にのぼります。この9年間で集まったカラーチューブは総合計739kg、総額165,912円に達しました。リサイクルで発生した対価は、全て財団法人日本ユニセフ協会に寄付し、世界の子どもたちの命や健康を守る活動などに役立てられます。
「縁とつながりが織りなす美容人生」をテーマに、美容師の「本髄」を語り合う
イベント冒頭では、Hair make shower代表の山田麿由美さんを招き、株式会社リーディアル代表の橋本健治との対談を開催。「縁とつながりが織りなす美容人生」をテーマに、これからも大切にしていきたい美容師の「本髄」について語り合いました。
Hair make shower様は、スタイリスト、カラーリストなど、各ジャンルのプロフェッショナルが集まる分業制サロンです。そのスタイルにしたのは、山田さんがニューヨークで「全員が主担当」という分業制サロンに出会い、感動したのがきっかけ。「たとえば眉毛の悩みがあっても、専門の担当者に時間をかけて聞ける。お客様の満足度は上がったと思います」。
橋本は、「医者がマイナスをゼロにする職業だとすると、美容師はマイナスをプラスに、10にも100にもできる職業」と話します。山田さんは、「何かあったら、そこに行こう、聞きにいこうと思ってもらえる。人生の伴侶のような、ちゃんと応えられる存在でありたい。そのために、日々誰かをイメージしながらレッスンして、準備していかないと」と、会場の美容師や美容学生にエールを送りました。
お客様の紹介で、新たな縁がつながっていくのがサロン。美容師は、友だちや両親のように縁が続いていく仕事であり、お客様が結婚し、子どもができれば、縁はまた広がっていきます。
最後に山田さんは、「寄り添っていけば、自分の新しい扉がひらけていく」と語りかけました。
トップスタイリストの実演、その手さばきに熱視線
お客様の個性を活かし、悩みに寄り添い、内面の魅力を引き出すヘアスタイルはどのように生み出されるのか? 登壇者は、uka MID TOWNトップスタイリスト染谷光正さんと、SNIPS LIFE DESIGNトップスタイリスト五十嵐亮さん。近年、韓国ヘアが流行っていますが、2人はABA(アジアビューティアカデミー)のメンバーとして、「ジャパンヘア」を確立する活動も行っています。このカットデモンストレーションでも、直毛でハリのある「日本人の髪質」を踏まえた上で、モデルの個にフォーカスしたスタイルを表現。フェザーを使い、無造作な雰囲気をつくり出しました。
施術中は、美容師や美容学生の参考になるよう、技術やサロンワークについてのトークも展開。「コンセプトを明確にしてあげる」「素材と向き合うと、よくしてあげたいなと思う」「ヘアスタイルの未来予想図まで提示する」といった内容が語られました。来場者はステージと大型モニターを通して、トップスタイリストの手さばきを食い入るように注視。カット後、会場は大きな拍手に包まれました。
「美容室がまちの保健室」に変わる時代!?
「美容室の今後のあり方」と「長く現場で働くために女性に知っておいてほしいこと」について、異業種の3人が語り合いました。登壇者は、美容室の可能性を活かした地域のコミュニティーづくり、美容と医療の連携よる健康な街づくりに取り組む金山宇伴さん(日本美容創生株式会社代表取締役)。そして、医師の中川由理子さん(日本放射線学会専門医/日本産科婦人科学会専門医)、美容師歴30年の角薫さん(美容室RUALA Director)です。
中川さんは現在、婦人科勤務。「日本で定期的に婦人科を受診している女性は約30%」というデータ、子宮頚がんや更年期の問題、女性のライフステージと健康問題を取り上げながら、健康の大切さについて解説しました。健康は仕事のパフォーマンスにもつながるものです。ただ、「『美容師さんの健康診断』の実施状況」データを見ても、業界全体として健康への意識は向上しているとは言えないようです。
角さんは美容師の立場から、「美容に関することはもちろん、これからの美容師は健康面でもアドバイスできるポジションになって欲しい」と期待を込めて話しました。
「美容室がまちの保健室」になる。
そう考えてみると、地域のお客様に対して美容室ができることはまだまだありそうです。
写真家のハービー・山口さんと、 boy代表・美容師の茂木正行さんのスペシャル対談
「写真家×美容師」。第一線のクリエイターとして活躍し続ける2人は何を考え、どのような視点で物事を見ているのか? プロとして大切にしている「自分軸」「写真家と美容師の共通点」について語り合いました。※以降3つのプログラムは、株式会社髪書房代表取締役の中尾信一さんがファシリテーター。
茂木さんは、ハービー・山口さんの作品を引き合いに出し、「写真も、美容師のカットも、ポジティブさを感じるのが大事」と発言。それを受けてハービー・山口さんは、「被写体の明日の幸せを祈って撮っています。その気持ちが伝わり、人はいい表情になるのではないか」と話しました。対談ではさらに、美術館に行ったり本を読んだり、様々な物事に接して興味や好奇心を育むことの大切さに言及。それが、いろんな人といろんな話をして、素直な気持ちや表情を引き出すことにつながると言います。
ハービー・山口さんは、「心にあたたかみを持てたら。お互いのハートのやりとりが未来をつくる」とまっすぐに語ります。たとえば写真の持つ力が、戦争を止めることだってあるかもしれません。
最後に茂木さんは、「自分がヘアカットをしたその人が、そのヘアスタイルを“小さな芯”にして家庭や学校、職場でいい影響があったなら、自分にも喜びがある。美容師はポジティブなものを与えている自覚を持ってほしい」と、優しくも力強いメッセージを送りました。
「相手に寄り添う」ってどういうこと? 異業種トークセッション1
「寄り添う」ということについて、スポーツトレーナーの中尾公一さんと、ドレススタイリストYUKOさんが語ってくれました。
YUKOさんは、「寄り添うためには、自分を大切にしていないといけないと感じる。じゃないと誰かにハッピーを与えられない」。
中尾さんは「結果が出ること、そして感謝されることで自分に返ってくる」と、寄り添うことで得られる充実感や喜びについて語りました。中尾さんは「人間力」の重要性にも言及。人間力とは「コミュニケーション能力であり、人と人の最適な距離を見抜く力」と中尾さんは考えます。
YUKOさんは、「コミュニケーションするためには知識も必要です。たとえば、興味のないことも一回やってみることで、人との話題が増えることもあります。チャレンジできる自分でありたい」と続けました。
他に、「寄り添うことは、自己犠牲ではない」「人それぞれで違う“心地よさ”を探すことが、寄り添うということ」「100%の満足ではなく、それを超える提案ができるように」といった話題も。
後半は、会場から質問を受け付け、寄り添うことや「好き」を追求することについて、熱のこもったトークが展開されました。
逆境をどう乗り越えてきた? 異業種トークセッション2
シェフパティシエの平瀬祥子さんと、宮大工の金田優さん。逆境をエネルギーに変えてきた2人の、「人生に寄り添う」仕事に迫りました。
平瀬さんは「最初に就職したホテルの職場環境」「フランスでの人種差別・性的差別」、金田さんは「古民家再生プロジェクトの頓挫」など、それぞれが困難に直面し、乗り越えた経験を持ちます。
逆境の対処法として共通していたのは、「乗り越えた先をイメージする」こと。
平瀬さんは、「逆境は成長できるチャンスと思えるようになり、その先の自分が楽しみになりました」。
現在は、子育て世代も働きやすい環境を整えようと、職場づくりに力を入れています。
金田さんは、「なんでも物の捉え方ではないでしょうか。私たちも美容師さんも、手に職をつけてナンボだと思います」と語りました。
ファシリテーターの中尾さんは、それぞれの分野で道を切り拓いてきた2人を「時代に寄り添う2人」と表現。逆境をエネルギーに変えることが、成長への道なのかもしれません。
「似合わせ」カット244作品。フォトコンテスト結果発表
イベントの最後には、フォトコンテストの最終審査結果発表がありました。今年のコンテストは、「CHARM UP 私らしくて、ステキ。」をテーマに、魅力を引き出す「似合わせ」の技術を競うもの。カットのbefore/after写真は244作品が集まり、一次審査を通過した30作品の中からこの日、上位10名が発表されました。
1位に輝いたのは首藤慎吾さん(FavyS)。
「普段のサロンワークで意識していることを落とし込めた。これからも頑張りたいです」と喜びを表しました。
審査員と結果発表を務めた土屋サトルさん(MINX / 株式会社MINXworld取締役・ディレクター)は、カラーとカット技術の高さに触れ、「毛先のラインに意志を感じた」と評価しました。
お客様の魅力を引き出し、ガラッと変えて喜んでもらう。ドラマチックなチェンジが感動を呼び、その人はさらに周囲からも褒められる。それが「似合わせ」のポイントと土屋さん。もしも満足度が低い場合は、内面への似合わせができていなかったということ。お客様との「向き合い」を続けることが大切になります。
会場には、「なぜあなたは美容師を目指しましたか?」という問いの入ったメッセージウォールが設置。真っ白だったその壁は、美容師や美容学生によってそれぞれの「答え」が書き込まれ、埋め尽くされました。2023年の「人生に寄り添う美容を本気で考える日」。それは、プロフェッショナルたちの人生経験や想いに触れ、「寄り添う」を共に見つめ直すことで、「なりたい美容師」について考えた日でした。
当日のイベントや会場で流れた動画などを収めた映像は、YouTubeでご覧いただけます。
URLはコチラ → https://www.youtube.com/live/hW8Ee0jYWE8?si=YUNFdwoOLQsibtdz
イベント概要
●MIRARERU project 2023「人生に寄り添う美容を本気で考える日」
日時:2023年9月11日(月)10:00~18:00
場所:梅田サウスホール
(〒530-0001大阪市北区梅田1丁目13番1号
大阪梅田ツインタワーズ・サウス11F)
参加条件:美容師・美容学生
テーマ:『人生に寄り添う美容を本気で考える日』
「MIRARERU project」について
「MIRARERU project」は、2015年に「関西の美容を盛り上げる!」をコンセプトに関西の女性に美意識向上を高めるきっかけ作りの場として開始しました。約40の美容ブースを集結させ、美容師に拘らず1,500人以上が足を運んでいました。
これまでのイベントでは、一般女性の「キレイになるための方法を知りたい」という気持ちを応援するため、美容室ならではのカットやヘアカラーだけではない、美容室専売のヘアケアアイテムやオリジナルのアロマトリートメント作成などを通じて、髪のケア意識を高めるきっかけづくりをしてきました。また、内面からキレイになるためのドリンクなどのブースを多数用意して、まだまだ知られていないサロンメニューをご紹介し、製品を実際に体験してもらうことで、美容全般に対しての意識を高めてもらえるよう発信してきました。
今後も「関西の美容を盛り上げる」という大きなコンセプトは変えずに、美容師という職業にスポットをあて、美容業界から関西を盛り上げていく活動をしていきます。
出演者紹介 スペシャル対談 登壇者
山田磨由美/hair make shower 代表
shower代表取締役・ヘアスタイリスト・ヘアメイクアップアーティスト。現在サロンワークを中心にCM、雑誌撮影、ミュージカル、映画などのヘアメイクに携わる。美容業界最高峰のフォトコンテスト「JHA(ジャパンヘアアワード)」にて2003年JHA近畿エリア賞受賞。2005年JHA大賞部門ファイナリストノミネートまた国内外にて各種セミナーの講師として活動中。次世代の育成にも力を注いでいる。
出演者紹介 クリエイター対談 登壇者
茂木 正行/boy 代表
1970年代後半、ヴィダル・サスーン・アートディレクターとして、ロンドンをベースに世界中60カ国以上でデモンストレーションを開催し、帰国後1983年にboy設立。のち、渡仏(パリ)。パートナーの星名陽子とともに、ヘアショー並びに画家、舞踏家、写真家、音楽家、詩人らと創作活動を展開。現在は東京に2店舗(原宿、代官山)とタイ・バンコクに2店舗(サイアム、スクンビット)。後進の育成にも情熱を注いでいる。代表作は、独自のヘアカット哲学&テクニック「HAZUSHI」(同タイトル写真集『HAZUSHI』新美容出版株式会社、1997年)、独自の美容師教育法「M.D.S」。
ハービー・山口/写真家
1950年 東京都出身。大学卒業後イギリスに渡り10年間在住。その間、劇団で役者の経験をするも、折からのパンクロックのムーブメントを活写し高く評価される。帰国後もアーティストから市井の人々を撮り続けている。幼少期の長い病歴を経て、写真のテーマを「生きる希望」とした。人物写真を撮影する場合「被写体の方の明日の幸せを祈ってシャッターを切る」という信念を持っている。著作に「「ロンドン・アフター・ザ・ドリーム」、「代官山17番地」、「HOPE 空、青くなる」「良い写真とは」、「人を幸せにする写真」など。アーティスト名のハービーは敬愛するジャズフルート奏者、「ハービー・マン」から。
出演者紹介 異業種座談会 4名
中尾 公一/トレーナー
大学を出て、フリーランスのシステムエンジニアを経てトレーナーの世界に転職。多くの種目やトップアスリートに帯同してきました。
特にテニスでは錦織選手をはじめトップ選手を支えてきました。
現在は治療家・トレーナー・テニスのジュニア選手の指導を行っています。
ビジネスからスポーツの世界の表舞台から裏側までを経験し、多くの視点と経験からのさまざまな情報をお伝えできるかと思います。
YUKO/ドレススタイリスト
ファッションデザイン学科の高校、短大を卒業後、ブライダル企業へ就職。2年後、さらにドレスのプロフェッシャルを目指し、大手ドレスブランドへ転職。これまでに担当した数は約1,000組。海外挙式、ギャラリーなどで行うオリジナルウエディングなど幅広いスタイリングを手掛ける。
スタイリスト以外にも、オリジナルドレスの製作、スタッフ教育などにも関わる。ひとつのショップからではなく、全国、世界中にあるドレスから提案したい、とドレススタイリストの可能性を広げたく2019年独立。現在はウエディングドレス、演奏家のステージドレスのスタイリング、新たなドレスブランドの立ち上げや撮影プロデュースなど幅広くハレの日の衣装に関わる。
平瀬 祥子/パティシエ
1979年熊本県生まれ。お菓子作りが趣味で、自宅でパン教室を開いていた母親に影響を受け、その道を目指す。高校卒業後、ホテルニューオータニ熊本に入社。2003年フランスに渡り、パリ最古のパティスリーで研修を始め、その後はエッフェル塔内のレストランなど多くの名店でシェフパティシエに。
2011年に帰国後、都内でも経験を経て、2016年シェフ今橋英明氏と「レストラン・ローブ」を開業。
2018年から、5年連続でミシュラン一つ星を獲得。
2020年度ゴ・エ・ミヨ ベストパティシエ賞受賞。
2022年4月、石川・金沢にて「パティスリー ローブ花鏡庵」を開店。
金田 優/宮大工
大阪府柏原市生まれ37歳。工業高校建築科を卒業後、世界最古の企業である株式会社金剛組で社寺建築の基礎を学び、その後、法隆寺最後の宮大工 西岡常一氏の唯一の内弟子である小川三夫率いる鵤工舎にて日本最高峰の技術を学び、合同会社金田社寺建築、一般社団法人宮大工養成塾を設立し、若手宮大工の養成を通じて地域の神社仏閣を再生し、地域コミュニティを創造する活動をしている。今までの出演メディアは以下の通り。
・テレ東 YOUは何しに日本へ ・関西TV 報道ランナー・テレ東 未来の主役
・NHK ほっとニュース関西・BSフジ 宮大工千年の技・テレ朝 探偵ナイトスクープ
会社概要
◆株式会社リーディアル 概要
会社名 : 株式会社リーディアル
代表者 : 橋本健治
住所 : 〒532-0011 大阪府大阪市淀川区西中島5-11-9 新大阪中里ビル9F
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