結婚が決まり、婚姻届の提出や住民票の手続きをする中で必ず耳にする言葉が世帯主。一般的には世帯主=夫と思われていますが、本当にそれでよいのでしょうか?
この記事では、改めて結婚時に直面する世帯主に関する問題について考えていきたいと思います。世帯主を夫にするかそれとも妻にするか悩んでいる方はぜひ一度ご覧くださいね。
そもそも世帯主とは?
世帯主とは、生活・生計をともにする家族において、住民票に記載されている世帯の代表者のことを言います。一般的にはその家族が生計を立てる上で、最も収入を得ている人を世帯の代表者である世帯主に据えるケースがほとんど。
しかしこの世帯主を決める上での法律上のルールはなく、実際問題、誰が世帯主になろうと特に問題はありません。つまり、必ずしも世帯主=夫である必要はありません。例えば、妻の会社の方が福利厚生が良い場合などは、仮に妻の方が収入が低くても妻を世帯主に据えることもできます。
世帯主と戸籍筆頭者の違い◎
世帯主とよく一緒くたにされがちなのが戸籍筆頭者。ですが、世帯主と戸籍筆頭者とでは全く意味が異なりますので、まずは基本をおさえておきましょう。
◆住民表と世帯主
住民票とは住居関係を公的に証明するための書類であり、つまり生計を同じくしている人のまとまりを証明する書類になります。そしてその代表者が世帯主という位置づけになります。またこの世帯主に関しては自分たちで決めることができます。
◆戸籍と戸籍筆頭者
戸籍は身分関係を公的に証明する書類。すなわち、出生や婚姻・離婚などの記録や親子・夫婦・兄弟姉妹などの身分関係を登録したものになります。そしてその代表者が戸籍筆頭者になります。ちなみに同じ戸籍には同じ名字の人しか入ることができません。
初婚の方同士が結婚する場合、ふたりはそれぞれの両親の戸籍から除かれ、夫婦のどちらかを筆頭者として新しい戸籍を作ることになります。現在の日本の戸籍制度では、名字を称した方がそのまま戸籍筆頭者になります。つまり結婚後に夫の名字を名乗る場合は夫が、妻の名字を名乗る場合は妻が戸籍筆頭者になります。
世帯主の役割と決め方