タイミング療法の進め方
ここでは実際にタイミング療法を検討する上で知っておきたい治療の進め方についてご紹介します。治療の進め方に関しても、個人差があることや治療を受ける病院によって治療方針が異なる場合もございます。
こちらはあくまで基本的な流れであることを踏まえ、参考程度にお読みいただければと思います!
STEP①排卵日を想定
最初にこれまでの月経周期や過去の排卵の様子から排卵日を想定します。一般的に黄体の寿命は14日程度なので、月経周期が安定しており、28日周期の方であれば、おおよそ月経周期の14日目が排卵日となります。
STEP②超音波検査で排卵日をより正確に判断
排卵時期が近づいたら、経膣超音波検査で卵胞の大きさを測定し成長の確認を行います。自然周期の場合、卵胞径が12mmに達するとその後は一日あたり2mmのペースで成長します。卵胞径が18mm~22mm程度の大きさになると排卵されるので、卵胞径の大きさを確認しながら排卵日を予測します。
一般的な病院では、過去の月経周期や排卵の様子から排卵日を想定し、日が近くなったら経膣超音波検査を受けるよう指示が出ます。とは言え、実際に経膣超音波検査をしてみると、思っていた以上に卵胞径が大きくなっておらず、数日後に再診を受けるよう指示されることもあります。なかなか予定が決まりにくい排卵日。しっかりと夫婦でタイミングを取るためにも排卵日付近の夜は可能な限り夫婦揃ってスケジュールを空けておくことをおすすめします◎
このほかにも、排卵日が近付くとおりものにも変化が表れます。おりものが透明でよく伸びる状態に変化してきたら、排卵日が近付いてきているサイン!不妊治療中はご自身の身体からのサインを見逃さないためにも、日頃から基礎体温やおりものを確認する癖を付けておきましょう◎
STEP③総合的に判断してタイミングを指導
卵胞の大きさやおりものの状態など、排卵するための条件が整ってきたら、尿中LH検査を行います。こちらは病院で行う場合と検査薬を渡され、自宅で行う場合と2パターンあります。尿中LH検査を行い陽性判定が出たら、これらすべての診察結果を加味して排卵日を推定します。
一般的に黄体形成ホルモンは排卵の10時間~12時間前に分泌のピークに達します。ここで、具体的に性交渉を行うタイミングに関する指導が行われます◎
STEP④指導に合わせて夫婦でタイミングを取る
医師から具体的な指導を受けたあとは、指導内容に応じて夫婦でタイミングを取るようにしましょう!必要があれば、排卵のタイミングがあっていたのか後日経膣超音波検査にて排卵の確認をします。
このほかにも、基礎体温の上昇も排卵有無を判断するひとつの材料です。黄体機能の評価である黄体ホルモン検査は排卵確認後、医師に指定された日に行います。
STEP⑤妊娠の成立
月経予定日頃、女性の体内で分泌されるホルモンのひとつhcgという物質の分泌量を測ることで初期妊娠の判定を行うことが可能になります◎
一般的には妊娠五週に子宮内に胎嚢が確認されれば臨床妊娠と言われます。その後、妊娠6週目から7週目に無事心拍が確認されれば無事「妊娠成立」となります。
タイミング療法1回あたりの治療費目安