



今回のインタビューは、
花嫁から、2年後先の予約も確保されるほど人気、
ヘアメイクアップアーティストの服部由紀子さん。
日本全国にとどまらず、海外まで依頼が…という
人気の秘密は彼女の”想い”から始まる愛がつまったデザインセンス。
そして、それは花嫁だけではなく、
スタイリングを通してゲストまで幸せにする
魔法のようなトータルバランスのプロデュース力。
ヘアメイクだけでなく、
ドレスやアクセサリーセレクト、
ブーケや会場デザインへのアドバイスまでの
トータルデザインが大きな感動を生み出しているそう。
今では、8割の花嫁が日程も会場も決める前に
『まずは服部さんを抑える!』と、
ウェディング業界では異例な存在で、
これからのウェディング美容の業界は、
服部さんが引っ張っていくのでは!?とささやかれている
そんな服部さんからのメッセージです。
──本日はインタビュー宜しくお願いいたします。
DRESSYは花嫁コーディネートを中心にウェディング情報を発信する花嫁向けwebメディアです。多くの花嫁からラブコールが止まらない!と話題の服部さんですが、まずヘアメイクアップアーティストになろうと思われたきっかけを教えてください。


服部:実は、私は社会福祉の大学を出ており、学生の頃は、高齢者の方や障がいを持っている方に携わりながら、学んでいました。高校卒業後、私は大学ではなく美容の専門学校に行きかったんですが、両親の希望で4大へ進学することに。そんな福祉の大学在学中にも、様々な経験を通して「美」に対する想いというものは強くなり、ヘアメイクや美容に関わることは、すべての人に、全員に平等に与えられるものだなと感じました。
ということもあり、大学の途中からは改めて『美容の道へ進みたい』と思うようになり、当時は福祉と美容の両方を叶えられるようなお仕事、例えば、火傷で肌が爛れてしまった方などに社会福祉の立場で精神的なケアも含めて行うことができるような仕事に就きたいと考えていました。ただ、技術を学んでいる中で、ウェディングという業界に携わるようになり、そこで花嫁さんと向き合う中で「ウェディングの仕事って素晴らしいな」と感じるようになっていきました。ウェディングのヘアメイクのお仕事は、おそらくいずれ年齢の制限がくるお仕事だと思っており、きっと花嫁さんに近い歳や少し年上のお姉さんくらいのほうがいいとは思うんですが…この先も、私を求めてくださる花嫁さんがいる間はウェディングのヘアメイクをやりたいと思いながら日々過ごしています。


──そうなんですね・・・!そんな大切にされている花嫁さまへのヘアメイクでこだわっていることはどんなことでしょうか?
服部:結婚式って挙式、披露宴、お色直しの おそらく、3回ほどヘアチェンジがあるんですが、その3回を別人のようにつくる、ということをいつも心掛けています。
扉が開いた瞬間の、見ている参列者の「わぁ!」「すごい!」という声を花嫁さんに浴びてほしい思っていて、だからこそ単純な流れ作業のように、ルーティン化されているヘアメイクというよりは、「それやりたいって気持ちはもちろん分かるけど、せっかくだから全然違うイメージになるようにこういうヘアスタイルはどう?」という提案もさせていただいています。3時間の結婚式の中で、全く異なるイメージの花嫁をつくることが得意であり、私のこだわりです。


──3回のヘアチェンジで別人をつくる・・・すごい!花嫁を別人にするということは誰でも出来ることではないと思います。いつからそれが出来るようになっていったのでしょうか?
服部:3回別人をつくるということは、仰る通り高い技術が必要です。限られたヘアチェンジ5分間の中で、どこまでこの花嫁を別人に変えられるかというと、やっぱりそれに伴った技術を磨き、腕を上げるしかないんですね。最初の頃は、自分がそうなれるように、とにかく同じものを作り続けるという練習をしながら徐々に徐々に、提案をスパイスとして花嫁に出来るようになっていきました。

──多くの花嫁からラブコールが止まらない!と話題の服部さん。花嫁さまと接する中で、大切にしていることはありますか?
服部:何よりも大事にしていること、それはもちろん「ヘアメイクさん」として依頼は受けるんですが、途中からは「一生に一回を委ねた人」という存在になっていきたいと思っています。だからこそ新郎新婦との距離感をどれだけ詰められるかという部分を大事にしており、実はそんな想いもあり私は年齢を公開していないんです。
──えーー!年齢公開されていないんですね!?びっくり・・!
服部:そうなんです。それは「この人、ちょっと年上だろうな」というお姉さんのような、頼りたいって思ってもらえる存在になっていきたいから。
だから年齢で、数字で判断されたくないんですね。花嫁さんには、遠い位置にいるのか、それとも近いのかという部分を探りながら居てもらいたいなと思っています。


──ありがとうございます。今まで多くの花嫁のヘアメイクをされていると思いますが、その中でも一番印象に残っていることはございますでしょうか?
服部:何年か前に担当した花嫁さんで、髪の毛が1本も生えない花嫁さんがいらっしゃたんですね。ヘアメイクとして仕事に入らせてもらっている中で、どうアレンジしたらいいのかというところで、ウィッグを使いながらもそのときにはじめて「アクセサリー」の重要性を考えました。
その花嫁さんはターバンを巻いたんですが、そういう印象を変えられるアイテムがどれだけ必要なのかをその時、学ばせていただいて…そこから私達は「ないものは作ればいい」という精神となっていきました。生地をその場で裂いて切って作ってということを結婚式当日の控室で行ったりもしているんです。

あと今は、自分たちのアクセサリーをスペイン、イタリア、ニューヨーク、ロンドン、フランスのクリエイターの方々と一緒に作っています。実はコロナになる前からコミュニケーションも取れていたので、今はメールでのやり取りだけで行えています。私、英語は全然喋れないんですけど、コロナ前に、ウェディングフォトの撮影で行った海外で全く初めましての状態で現地のクリエイター事務所の扉を叩いて、自己紹介するところからスタートしたんです。
今日私がつけているピアスもそう。この揺れるアクセサリーはイタリアで作られていて、実はこの素材、土から出来ているんですが、一緒につくっているクリエイターが得意とする素材を使ってウェディングに持ち込み、新しいデザインを取り入れるということをしています。あの時の1人の花嫁さんとの出会いがあるからこそ アクセサリーにも力を入れるようにもなったんです。
──ちなみに、なぜそこまで花嫁さんのことを考えて進むことができるんでしょうか?原動力は?
服部:そもそも私は自分が楽しい仕事をしていたい。おしゃれな花嫁をつくってあげたいとか、七変化して別人をつくりたいと思ったときに 彩るアクセサリーが自分の思い通りじゃなかったら完成しないんですね。
それだったらさっきもお伝えしましたが「なければ作ればいい」に繋がって、そこでスタートしていて…結果、何やりたいっていうことは自分が楽しみたいという部分が1番なのかもしれません。

イタリアのデザイナーとコラボレーションした『オルテンシア』シリーズ。土の素材で出来ており、大きな花弁のモチーフが特徴的で、ウエディングシーンはもちろん、普段使いにプレゼントなどにも大人気のシリーズ。
──そうなんですね…素敵です。アクセサリー実物拝見させていただき、どれも個性的でおしゃれなものばかりですが、これはウェディング当日のみ花嫁さんがレンタルさせていただけるんですか?
服部:これは結婚式当日、多くの花嫁さんが使ってくれているんですが、ただ結婚式のその後の花嫁さんたちの人生や生活でも使ってもらいたくて、普段の生活でも使用できるようなデザインのアクセサリーを製作させていただきました。

──ウェディングのヘアメイクをしていてよかったなと思う瞬間を教えて下さい。
服部:その後に続く関係性が築けたとき、ですね。ヘアメイクで結婚式当日を担当して、その日が終わったらその後の関係性は人対人となり、ヘアメイクさんとお客さんという関係ではなくなっていくんですね。そこから続く新しい関係性や、そこからのコラボレーションが出来ることが凄く楽しくて…
今 進めているイベントがあるんですが、それも元々は私の担当したお客さんと。ウェディングのあとも人と人との関係性が続く中で、新しいコラボレーションが生まれて、進んでいくことが幸せだなと思います。

──コラボレーション…!素敵ですね。
ちなみに、これから結婚式を迎える花嫁さまに向けて、花嫁さま自身で気をつけるべきこと、アドバイスはございますでしょうか?
服部:1つ目は、SNSを見すぎてしまって、自分を見失わないでほしいということ。新しいものは常に出てくる中で,あれもいいなこれもいいなという風に悩みだしてしまうと決めたこともぶれてしまうのでSNSに誘導され、騙されないでほしいなと思います。
2つ目は、ウェディングに対してもっと勉強をしてほしいということ。これは終わったあとに後悔をしてほしくないという部分がとても大きくて、ドレス選びやコーディネートを考えるだけでなく、例えば持ち込みたいのであれば持ち込む為にどうすればいいのかと考えるべきだし、ウェディングというものにおいて何が大切で何を気をつけていくべきなのかという勉強をする必要があると思います。後出しじゃんけんのようなカタチで、あとからクレーム出ったりSNSに不満を書くようなことにならないように、花嫁さん自身で知識を増やした上で結婚式に臨んでもらいたいです。


──コロナ禍でウェディング業界全体が苦しい中ではありますが、服部さんはこれから結婚式の未来はどうなっていくと思われますか?
服部:コロナ前の結婚式は「見え方」重視の結婚式が多かったように思えるんですが、コロナが始まり 業界の人も、花嫁もそうなんですが、良い意味で「断捨離」ができたなとは思っています。
おふたりにとっての人間関係も整理し、見た目重視だった結婚式が、本当の意味で結婚式を何のために、誰のためにやるのかという役割や目的を考えることができるようきっかけになってきたと感じます。コロナにより、体裁やカタチだけの結婚式が減り、大勢呼ばずともおふたりが本当に大切にしたい人に来てもらう結婚式をするという流れになっていくのではないかなと思います。

──今日に至るまで大変なことも沢山あったかと思います、どのように乗り越えてこられましたか?ぜひ教えて下さい。
服部:やっぱり実際にお客さんと触れ合えるお仕事って喜びが100倍くらい違うと思うんです。ヘアメイクのお仕事は、直接、言葉をいただいて感じることができるとっても有り難い仕事だと思っているんですね。どんな大変なことがあったとしても、いつもお客さんの言葉に救われています。
今、このような環境となり、多くの方から注目していただけるようになったのもすべて「お客さんの声」から。Instagramで多くの方が私を知って、フォローしてくださっているんですが、私も最初は0フォロワーだったのが、10、100、11万となり…。フォロワーという存在も私にとってお客さんの声だと思っているので、それを実際目で見て言葉をもらって体感している分、この仕事をやり続ける限り、お客さんに助けていただき支えてもらえるんだなと思います。


──ありがとうございます。では、服部さん自身がこれから挑戦したいことを教えて下さい。
服部:これからもお客さんに求めていただく以上は 、この仕事をやり続けたいとは思ってはいるんですが、今から活躍していくのは、若い世代だと考えており、徐々に、みんなが活躍できるように指導者として進んでいきたいなと思っています。このようなインタビューやセミナーなどを通して、私の背中を見て、それが素晴らしいと思っていただけるのであれば、これからは、そういった同じマインドを持ったヘアメイクの子たちを育てていきたいなと思っており、教育者として発信者としてウェディング業界に良い刺激を与えられる立ち位置になっていきたいです。

──最後に、新型コロナウイルスによって、結婚式の延期や中止を余儀なくされる方が多くいらっしゃいます。
この特別な時代を過ごす花嫁さまへメッセージをお願いします。──
服部:この先、誰がどうなっていくかとか、世の中がどうなっていくかは見えないですよね。見えないものに対して、妄想して、考えて、不安になる時間って顔も心もどうしても沈んでいってしまうと思うんです。だから結婚式をやるって決めたなら、そこの目標に向かって走り抜けてほしいなと思いますし、どうせやるのであれば、花嫁自信が楽しんで、出席してくれる参列者の皆さんに感謝の気持ちを伝えられるように考えてみてほしいなと思います。今、この時代は、花嫁さんだけじゃなくすべての人が致し方ない状況。この状況をみんなが受け入れて、そして受け止めていくことが必要なんではと思います。

イベント情報
CEU TOKYO GRANDOPEN IVENT
セウ東京がリニューアル♡
新しい店舗にたくさんの方に来ていただきたく
グランドオープンイベントを行われるそう!
詳しい詳細はまだ未定ですが、
・大好評!服部由紀子さんフリーマーケット
・ceuオリジナル商品スプレー・スポンジの販売
・新作アクセサリーの販売会
・服部由紀子著書
『どうせ24時間 印象にのこる女になれ』の販売
など、盛りだくさんの内容になるみたい♡
CEU MIND SEMINAR BY YUKIKO HATTORI
7月13日(火)13:00~ ウエディング業界編
7月13日(火)18:30~ 一般編
ウェディング業界の方、
一般女性の頑張りたい方に向けた
CEU代表 服部由紀子さんによる
『マインドセミナー』が7月に実施。
生き方・考え方・仕事の話・モチベーション・・・
今回は、服部さんが実際に、
対面でお話しをしてくださるんだそう。
気になる方はこちらからチェック!
Ceuオリジナル商品(スプレー・スポンジ)

左セウオリジナルスポンジ(¥3,300)右セウオリジナルスプレー(¥1,925)
服部由紀子さんはオリジナル商品の
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皆さんが美しくなられるように製作した
Ceuオリジナルスポンジと、
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手直しがしやすいスーパーハードスプレー。
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