みなさまこんにちは!
北海道ご当地ライターのAkiです!
本日は北海道のウイスキー蒸留所をご紹介します。
北海道といえば、ビール醸造所やウイスキー蒸留所、ワイン工場など、魅力的なお酒を生み出している工場がたくさんあるお酒大国です。
その中でも試飲も楽しめるウイスキー工場を北海道の歴史とも絡めながらご紹介していきます
ぜひご覧くださいね!
ウイスキーとは?原料や製造工程をわかりやすく解説
ウイスキーは穀物から生まれて、木の樽でじっくり育つ、大人の深い味わいのお酒です。
個性豊かな味と香りから多くの人に愛されています。
では、具体的にどんなお酒なのかを説明します。
ウイスキーの原料や作り方
ウイスキーは穀物(主に大麦やライ麦、トウモロコシなど)からつくられる蒸留酒です。
ウイスキー作りの基本工程は6つのステップがあります。
1.製麦(モルティング):穀物を発芽させて糖化しやすくする
穀物を水に浸して発芽させ、デンプンが糖に変わりやすくなる酵素を生み出します。
一定期間発芽させた後、加熱(焙煎)して発芽を止めます。
この時、ピート(泥炭)を焚くとスモーキーな香りが付きます(特にスコッチウイスキー)
2.糖化(マッシング):デンプンを糖に変える
製麦した大麦(モルト)を粉砕して、お湯と混ぜます。
お湯の熱で酵素が働き、デンプンが糖分に変わります。
この時にできる糖液(ウォート)を取り出します。
3.発酵(ファーメンテーション):アルコールを作る
糖液に酵母(イースト)を加え、酵母が糖を分解してアルコールと炭酸ガスを発生させます。
約2~3日でビールのような低アルコールの液体(約7~10%)になります(ウォッシュ)。
4.蒸留(ディスティレーション):アルコールを濃縮する
発酵液を「ポットスチル(銅製の釜)」で2回蒸留します。
1回目:粗留(ローワイン)
2回目:本留で必要な部分(ハート)だけを採取
そうするとアルコール度数が約60~70%になります。
そして不要な部分(頭と尻)をカットします。
5.熟成(エージング):樽の中で長年寝かせて味を深める
蒸留液を木の樽(主にオーク樽)に入れて、熟成させます
この時に使う樽の種類や使用歴によっても香りが変化します。
例:シェリー樽→フルーティーな香り バーボン樽:バニラやカラメルのような甘い香り
熟成期間は最低3年、多くは10年以上です。
樽の中で化学変化が起こり、色・香り・味が豊かになります。
熟成中、アルコールが少しずつ蒸発します。
6.ブレンド・加水・瓶詰:飲める状態に仕上げる
熟成した原液をそのまま使うものは「シングルモルト」、複数の原酒をブレンドするものを「ブレンデッドウイスキー」と言います。
水を加えてアルコール度数を40~43%に調整し、ろ過して瓶詰をすれば完成です!
ウイスキーの飲み方4選|初心者におすすめの楽しみ方
・ハイボール
ウイスキーを氷と炭酸水で割る飲み方です。ウイスキーと炭酸水は氷を避けて注ぐのが◎
・ストレート
ウイスキーを氷も炭酸水も入れずに飲む方法です。グラスとウイスキーをよく冷やすのがおすすめ!
ウイスキー本来の口当たりと香りを楽しむことができます。
・水割り
ウイスキーを水で割る飲み方です。ウイスキーと水の割合は1:1が◎
・ロック
ウイスキーに氷を入れて飲みます。ウイスキーをじっくり味わうのにおすすめの飲み方です。
氷が溶けていく過程での味わいの変化も楽しめます。
北海道におけるウイスキー作りの歴史
北海道におけるウイスキー作りの歴史は、日本ウイスキーの始まりそのものと深く関係しています。
特に、ニッカウヰスキー余市蒸留所の誕生と竹鶴政孝という人物がカギを握っています。
以下に、時系列で簡単に説明します。
1920年代:日本ウイスキーの夢、スコットランドから始まる
竹鶴政孝は、広島の酒造の家に生まれました。
1918年にウイスキー製造を学ぶために単身スコットランドへ留学します。
1920年に帰国し、日本で本格的なウイスキーを作る夢を持ちます。
1934年:余市蒸留所の設立
竹鶴は寿屋(現在のサントリー)で初の国産ウイスキー「白札(しらふだ)」の製造に関わった後、独立します。
自らの理想とするウイスキーを作るため、北海道余市に「大日本果汁株式会社」を設立します。
これが現在の「ニッカウヰスキー」です。
1936年:蒸留開始
余市蒸留所にて本格的に蒸留が開始されます。
スコッチと同じ「石炭直火加熱式ポットスチル」を使用しています。
1940年:「ニッカウヰスキー」ブランド誕生
日本初のウイスキー「ニッカウヰスキー」が発売されます。
「ニッカ」は「日果(ニッカ)=大日本果汁」の略称です。
戦後~1970年代:本格ウイスキー文化の定着
日本全体で洋酒需要が高まる中、ニッカも成長していきます。
1952年には商号を「ニッカウヰスキー株式会社」に変更します。
1969年には、ブレンデッドのための新しい蒸留所「宮城峡蒸留所(宮城県)」も設立されます。
2000年代~現在:世界からも評価される北海道ウイスキー
2001年:ニッカの「竹鶴12年」がワールド・ウイスキー・アワード(WWA)で受賞。
2014年:NHK朝ドラ『マッサン』が放映(竹鶴政孝と妻リタがモデル)で注目が再燃。
その後も、シングルモルト余市がWWAを受賞するなど、世界的に高い評価を受けています。
次は北海道にあるウイスキー蒸留所を一挙ご紹介!