納采・結婚挨拶
納采とは結婚の話がある程度まとまり、男性側が女性側に赴いて行うものです。ここでは昔の信州での納采のしきたりを紹介いたします。
風呂敷入れ
こちらの「風呂敷入れ」という儀式は、長野県の北信地方に伝わる儀式です。
北信地方というのは、上記の赤丸で囲ったあたりですね!長野市などが北信地方に入ります。
風呂敷入れは男性側が桐の箱に入れた風呂敷と生菓子を持参し、一家で女性側の家に伺います。
生菓子とは、どら焼き・羊羹・練り切り・おはぎと日持ちしないものです。
風呂敷入れの儀式は生菓子を美味しく頂けるうちに結婚の返事がほしい、早く決断してほしいという意味合いがあったそうです。
女性側は受け取ったあと、結婚するか断るかの選択もできました。断る場合は第三者を介して風呂敷を返したそうです。
男性側からプレッシャーをかけられているとはいえ、風呂敷入れを行うことで考えられる時間が女性にもあったんですね。
ちなみにこのとき使用する風呂敷は上記のような実用的なものではなく、おめでたい刺繍が施してある風呂敷入れ専用のものだそうです。
呉服屋さんで販売されていたそうですよ。
酒入れ
酒入れは長野県全域で行われていた風習です。こちらも男性側が女性側のお宅に伺いますが、贈るものは酒樽一対と栄名料です。
読みは「さかなりょう」です!酒肴を共に食べ、これからよろしくお願いしますという両家の結びつきのためのお金ですね。相場は3~8万円です。
このとき、迎える女性側でお出しする飲み物はお祝いの飲み物である桜湯でなくてはなりません。
現在ではこんなにかしこまらず、お互いの家に手土産を持って挨拶に行くスタイルがほとんどですね。
手土産に悩んでいる方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。長野県の名物や、変わり種のお土産まで幅広く紹介しています!
両家顔合わせ・結納