産褥期における体の変化
ではここからは
産褥期に起こりやすい
女性の体の変化を見て行きましょう!
変化1:産褥熱
出産のときにできた傷から細菌が入り、
感染しておこる発熱のことを
”産褥熱”と言います。
帝王切開で出産した時や、
前期・早期破水で出産までに
時間を要した際に
産褥熱の発症率が高まります。
産後に熱が出た際には
自己判断で解熱剤を飲むのではなく
一度かかりつけ医に相談の上
医師の診察を受けるようにしましょう!
また産褥熱は
外陰部を清潔に保つことで
予防することができます*
産後は下着やナプキンを
今まで以上にこまめに取り換えるなど
外陰部を清潔に保つことを
心がけましょう!
変化2:悪露
そもそも悪露とは
出産で剥がれ落ちた内膜や胎盤
傷からの分泌液を含んだ
子宮からの出血のことを言います。
出産後から数日間は
量も多く色も濃ゆい赤色ですが、
子宮の収縮が進むにつれ
量は徐々に減り、
色も赤褐色(茶色)に変化します。
1ヵ月検診の際に
おりもののような白色になり、
においも無臭であれば
子宮の回復は順調です◎
悪露の時期や量には
もちろん個人差があります。
しかし極端に量が少ない場合や
逆に産後1ヵ月以上経過しても
量が多い場合などは、
子宮の回復が芳しくない可能性も
考えられるので
必ず医師の診察を受けてくださいね!
なお悪露が落ち着くまでは
膣に細菌が入ることを防ぐために
お風呂は控え
シャワーで済ますことをおすすめします!
1ヵ月間ちょっと辛いですが…
体の回復を優先に、
ちょっとの期間我慢をしましょうね♡
変化3:会陰切開の傷
分娩時に自然裂傷ができたときや
会陰切開をしたときは、
分娩直後に傷を縫い合わせます。
最初の2~3日は傷そのものが傷み、
そのあとは
縫合した糸がつることで痛みが続きます。
縫合から抜糸まで
約5~6日間程度は痛みを伴うことが多く
少々不快ですが
抜糸が終わるとかなり楽になります◎
抜糸後2週間程度は座った時に
違和感があることも。
しかし傷口自体は退院までに
ほぼくっついており、
1ヵ月検診までにはキレイに治る方が
多いようです*
筆者の周りのママさんも
早い人だと2~3週間で
痛みが治まったと言ってましたので
少しの間だけ
痛みと戦いましょう!
ですがみなさま
妊娠の痛みに比べれば
どってことないよ♪と笑っているので
案外乗り越えられるものだとも
思っています!
変化4:関節痛・腰痛
産後の体には関節の痛みが出てきます。
特に膝や腰は
痛みが出やすい場所なので
ぎっくり腰やヘルニアなど
持病がある方は
特に気を付けてくださいね!
痛みが起きる原因は1つではなく
複数の原因が積み重なり
痛みが生じることが多いようです。
主な原因は以下の通り*
(1)ホルモンバランスの変化
(2)授乳によるカルシウムの不足
(3)妊娠中の体重の増加
(4)赤ちゃんの抱っこなどで足腰に負担がかかる
今までだと
何も思わないような動作が
時に非常に苦痛に感じるため
少しでも体が痛むようであれば、
早めにパートナーや
周りの家族に事情を話し
理解と協力を得るようにしましょう!
また腰痛が原因で
骨盤が歪む可能性もあるので
骨盤ベルトを用意しておくことを
おすすめします◎
変化5:便秘・痔
産後は便秘になりがちです!
原因は複数ありますので
代表的なものをいくつか紹介します。
1つ目*
出産時の出血により
腸内の水分が一時的に減ってしまうため
2つ目*
母乳にも水分が取られてしまうため
母体内の水分量が減ってしまいます。
母体内の水分が減ること以外にも
子育てによるストレス等で
便秘になってしまうこともあります!
他にも出産時の会陰切開による
傷が心配でお手洗いに行くことに
抵抗感を持ってしまったり、
育児に追われて
お手洗いの時間が取れないまま
便秘になってしまう人もいます。
対策方法としては
まず大前提として
産後に関しては今まで以上に
意識して水分を取りましょう◎
水分は水がおすすめです!
次に家にパートナーや
周りの家族がいる時間帯に
お手洗いに行く習慣を付けましょう!
こちらも意識して
お手洗いに行くことで
自然とお通じを促すことに繋がります。
授乳中の方でも服用できる
お薬や漢方などを
処方してもらえることもあります!
変化5:尿漏れ
出産後は骨盤底筋の
ダメージが回復していないため
尿道を閉めにくくなり
尿漏れをしやすい状態になります。
これ最初はすごくショック!を受けますが
誰もが経験する道です。
徐々に収まってきますので
尿漏れがある間は
ドラッグストアなどで買える
尿漏れパットを用意しておくと安心です◎
変化6:肌荒れ
出産後は
ホルモンバランスの変化により
いつも以上に
肌荒れや乾燥などの症状を
引き起こしやすくなります。
そのため
出産前に使っていた
基礎化粧品が
急に肌に合わなくなることも
きっとありますが
これはごく自然なことです*
急な肌荒れに危機感を覚え
焦って高級な化粧品を買ったり
美容皮膚科に
駆け込みたくなる気持ちを
ここはぐっと抑え…
可能な限り無添加で
肌に優しい処方の
基礎化粧品を使い
シンプルなケアを続けましょう!
すぐに効果は出なくても
徐々に落ち着いてくるかと思いますので
この期間に関しては
肌に余計な負担をかけないように
意識して気を付けましょう◎
ときに高級な化粧品の
美容成分は
弱ったお肌には
刺激になってしまうこともあるので
注意が必要です◎
変化7:抜け毛
産後3ヵ月~半年くらいの時期に
前頭部を中心に
抜け毛が一気に増えだします。
びっくりするくらい大量に抜けるため
最初は物凄く不安になりますが、
ホルモンバランスの変化による
一時的なものなので
あまり心配をする必要はありません*
妊娠中はプロゲステロンが
優位に働きますが
産後は毛髪を発達させる役割を持つ
エストロゲンが
急激に増加するため
妊娠中に抜けるはずだった髪の毛が
一気にごっそり抜けるのです*
また産後半年目くらいにも
たくさん髪の毛が抜けることもありますが
こちらは母乳の質の変化によるもの。
産後半年を目安に
赤ちゃんの歯が生え始め
それに合わせて母乳の質が変わります。
このタイミングで
まるで母体もリセットをするかの如く
髪の毛も一気に
抜けるので驚きますが
こちらも徐々に
落ち着いてきますので
ご安心くださいね◎
母乳について*