■「おおきに」
「ありがとう」の意味。
例文:
「買うてくれたん? おおきに」
(買ってくれたの? ありがとう)
京都弁と言えば、「おおきに」。
誰もが聞いたことがある言葉です。
もともとは、とても、大層という意味の
「おおきに」という言葉でした。
大変有難うの意味である「おおきにありがとさん」
が、省略されたんです。
大阪弁でも「おおきに」は使いますが
大阪弁がはっきりと発音するのに対して
京都弁だと発音が「おーきに」になります。
ただ、あまり日常会話で「おおきに」は使いません。
お店の方などが一般的に使うようです。
■「かんにんえ」
「ごめんなさい」の意味。
例文:
「食べてしもたわ。かんにんえ」
(食べてしまいました。ごめんなさい)
堪忍、とは堪忍袋の堪忍です。
堪忍して欲しい、とは許して欲しいということですよね。
また「~え」は、語尾につけて
念を押したり、質問したり、語尾を強めたりします。
この場合は「堪忍」に「え」をつけることで
許してくださいね、という意味から
「ごめんなさい」として使われるようになりました。
優しい口調で「かんにんえ」なんて言われたら
なんだか許してしまうかも!?
女言葉として使われるもので
キュンと胸をときめかせる方も多いとか♡
■「へん」「~ひん」
しない、という否定の意味。語尾をあげると疑問の意味になります。
例文:
「これ食べへん?」
(これを食べませんか?)
「そんなん見いひん」
(そんなもの見ません)
「へん」と「ひん」の使い分け、難しいですか?
これ、理屈がわかればとっても簡単なんです。
「へん」は基本的に「ない」のかわりに使います。
「食べない」「飲まない」などが
「食べへん」「飲まへん」に。
一方で、[起きない」「しない」は
「起きひん」「しいひん」に。
そう、「ない」の直前の文字の母音が
イの段のときだけ「ひん」に接続されます。
また、普通は否定形としての意味がありますが
語尾を上げるイントネーションだと
「しない?」という感覚で
疑問形となる点にも要注意です。

■「うち」「うっとこ」
自分の代名詞、私の意味。うちのとこ、は自分の家。
例文:
「うち今日休みやし、うっとこ来いひん?」
(私は今日お休みだから、私の家に来ませんか?」
うちは女性の一人称代名詞です。
「うちのとこ」が、「うちとこ」となり
「うっとこ」と変化して、自分の家という意味になりました。
一人称を「うち」とされる年配の女性は多く
若い方は比較的使いません。
また、「うっとこ」はかなりくだけた言い方なので
普段使う言葉ではなさそうです。
■「~さかい」「~し」
だから、という意味で使います。
例文:
「うちのひと今日は休みやさかい、家で寝てはるわ」
(家族は今日は休みなので、家で寝ています)
「仕事やし、起きるん早かってん」
(仕事だから、起きるのが早かったよ)
「だから」を、「さかい」「し」と言いかえるのも
京都弁ならではの使い方。
特に「~し」と言われると
標準語とは少し違う使い方で戸惑うかも?
けれど、優しいイントネーションで
いかにも京都らしい印象ですね。
おかぼさんってなんのこと?