様々な課題
性の多様性への理解が
まだ十分とは言えない現代の日本社会では、
日常生活の中でLGBTが
生きづらさを感じる場面が数多くあります。
性的指向や性自認によって困難を抱えている当事者が、
差別を受けないための法整備を求めている団体、
LGBT法連合会では、LGBT困難リストを発表しており、
その中でこのように語っています!
「困難」には2つの側面があります♩
①人々の理解が進んでいないことによる生きづらさ
②法整備が追いついていないことによる不可能
LGBTの生きづらさを改善するためには、
これら両方を解消することが必要です◎
ここでは①を社会的困難、
②を法的困難として、
性的マイノリティが実生活で直面している困難を、
具体的に見ていきます♩
社会的困難
■自己承認
自己承認とは、
自分が性的マイノリティであることを
受け入れられるかどうか、
ということです。
自分のセクシュアリティを自覚していても、
それを受け入れられない場合があるのです。
「自分はおかしいのではないか?」
「治さなくてはいけないのではないか?」と悩み、
自己肯定感を持つことが難しくなります。
自分のセクシュアリティを受け入れられない原因は人それぞれ…!
多数派であるストレートの友人と比べてしまったり、
性への理解が十分でない親が、子どもの身体の性別によって
心の性別や恋愛対象の性別を決めつけ、
時にそれを押し付けてしまったり。
LGBTを自己承認できないことは、
ひいては自殺などにも繋がりかねない深刻な問題になります!
■他己承認
自己承認ができたとしても、それを親や友人、
同僚に告白することには多くのリスクが伴いますよね…!
相手に受け入れられるかという不安や、
勘当や絶交されてしまうのではないかという恐怖によって、
自分のセクシュアリティを他人に
カミングアウトできない人がとても多いのが現実です。
また、信頼できる人にカミングアウトしたあとも、
他人が自分の許可なく他の人に
自分のセクシュアリティを暴露してしまうこと
(アウティング)に怯える人も少なくありません!
NHKが2015年にLGBTを含む
性的マイノリティ当事者に行った
アンケート調査によりますと、
LGBT当事者がカミングアウトした人数は
「1人〜4人」と回答した人が21.1% 、
「誰にも言っていない」と回答した人も6.2%になったそう!
このアンケートを分析した釜野さんは、
「この調査の存在を知らなかったり、
調査について知っていても、周囲に知られたくないため
回答できなかったという人からも回答が得られれば
『(カミングアウトを)だれにもしていない』
という答えがもっと多くなったのではないか」と分析◎
性的マイノリティの理解が十分でない環境では、
無責任なアウティングが当事者の職を奪ってしまったり、
精神的な病に陥る原因となってしまったりする可能性があることを
忘れてはいけません。
実際に、上述のNHKの調査には、
「性的マイノリティであることを理由に
企業の採用試験で落とされた」
という切実な声も紹介されています。
また、ライフネット生命保険が行った
LGBTを含む性的マイノリティ当事者約15,000人を対象に
実施したインターネットによるアンケート調査によりますと、
「職場や学校で性的少数者について
差別的発言を聞いたことがある」
という人は72%という結果に!
いかがでしたか?