2、マグロなどの大型回遊魚はNG
〇水銀を含む魚
「水銀を含む魚!?」とちょっと
驚くかもしれませんが、
水銀は自然界に微量に存在しています。
それを取り込んだ小さな魚を
大きな魚が食べることで、
大きな魚には水銀が
比較的多く含まれていると
言われています。
それらの魚を妊婦さんが大量に食べた場合、
胎児の発達に影響を与えることが
指摘されています。
そのため、厚生労働省でも以下の魚について、
妊娠中の摂取量の基準を定めています。
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、
ミナミマグロ(インドマグロ)、
ヨシキリザメ、イシイルカ、
クロムツ…1回80gを週2回まで。
キンメダイ、ツチクジラ、メカジキ、
クロマグロ(本マグロ)、
メバチ(メバチマグロ)、
エッチュウバイガイ、
マッコウクジラ…1回80gを週1回まで。
* 80gは切り身1切れぐらいの大きさ。
※ コビレゴンドウ、バンドウイルカは水銀量が多いため、
妊娠中は避けた方がよいでしょう。
中毒を防ぐために、生魚はNGです。
妊娠中の期間だけは、
お寿司は我慢しましょう!
火を通せば大丈夫なので、
魚や魚卵を食べる際は焼く、
煮るなど工夫をして
必ず十分に火を通しましょう。
魚はたんぱく質やDHA、
カルシウムなどを豊富に含む、
本来妊婦さんにとっても良質な栄養源です。
上記の魚は偏らないように量と
回数に注意しましょう。
上記以外の魚(ツナ缶、サケ、アジ、サバ等)は
安心して積極的にとりいれましょう*
最近は「魚の摂取量が減ってきている」と
いわれていますが、
魚には大切な栄養が多く含まれています。
たとえば、週に1回魚を食べた妊婦と
まったく食べない妊婦を比べたとき、
魚を食べた妊婦の子どもは、
小児ぜんそくやアレルギー性皮膚炎に
かかる危険度が43%も低下したという
研究報告があります。
これは魚油にある「DHA(ドコサヘキサエン酸)」と
「EPA(エイコサペンタエン酸)」が
影響しているからです。
このほかに、妊娠中に「DHA」を積極的に取ると
早産率が低下したり、
「EPA」を多く取ると
出産後に気分が沈む症状
(いわゆる「マタニティブルー」)が
出にくくなったりと、妊婦にとっては
「いい効果」がたくさんあります!
魚は意識して取ることをお勧めします!*
〇生卵
生魚同様に妊婦さんが食中毒を起こすと
下痢や嘔吐の症状が出て、
胎児に影響を与える可能性があるため、
生卵は避けましょう。
卵焼きなど、十分に加熱して
調理に使うのは大丈夫です。
〇ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズとは
加熱処理されていないチーズのこと。
生肉同様、リステリア菌を含んでいる
可能性があるため、
妊娠中はそのまま食べないようにしましょう。
ピザにするなど、加熱する調理法で
使う場合は大丈夫です。
プロセスチーズは
加熱処理されているので食べても大丈夫です。
妊娠中のお酒もNG!